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「イスラム国」限定的地上部隊投入の決議案

2015年2月12日 11:12

 アメリカのオバマ大統領はイスラム過激派組織「イスラム国」への武力行使を巡り、人質の救出作戦などに限って地上部隊の投入を認める決議案を議会に提出した。

 決議案は、人質の救出作戦や「イスラム国」幹部への作戦などに限り、「限定的」ながら小規模の地上部隊投入を認める内容。武力を行使するエリアの制限も設けず、「イスラム国」が勢力を拡大した場合には、イラクやシリア以外でも軍事行動が可能となる。一方で決議の有効期限は3年とし、作戦の長期化に歯止めをかけた。

 これまで「地上部隊の投入はない」としてきたオバマ大統領は、この日の会見でも、決議案はイラク戦争のような「地上戦」を求めるものではないと強調した。

 オバマ大統領「この決議案は、イラクとシリアで地上戦闘部隊を投入するものではない」

 「イスラム国」への攻撃は、2002年に採択したイラクへの武力行使承認決議を根拠に行われてきた。「議会などから新たな作戦の承認が必要だ」という声が上がっており、オバマ政権としては、「イスラム国」の壊滅作戦に、議会と一体となって取り組むことを強調する狙いがあるものとみられる。