対「イスラム国」後方支援「法律上は可能」
衆議院の安保法制特別委員会で、中谷防衛相は、今回の法整備によってイスラム過激派組織「イスラム国」への軍事作戦に後方支援を行えるかについて、要件を満たせば法律上は可能であるとの認識を示した。
安倍首相は「イスラム国」への軍事作戦については後方支援を行わないと説明しており、民主党の細野政調会長はこれが法律上、行えないのか、政策判断で行わないのか、ただした。
民主党・細野政調会長「中谷大臣におうかがいします。政策的な判断ではなくて、法律上、ISIL(「イスラム国」)に対して多国籍軍のようなもの、今であれば有志連合ですが、そこが行動する場合に日本が後方から支援することは法律上できませんか?」
中谷防衛相「法律に定められた国際社会とか国連決議に基づいて判断するということで、法律的にはあり得る」
その上で細野氏は、後方支援を行わないという安倍首相の説明について「現内閣の現時点の判断であって、将来まで保障するものではない。そこは総理は非常にミスリードだったと思う」と批判した。
また、維新の党・丸山議員は、太平洋とインド洋を結ぶマラッカ海峡周辺が機雷で封鎖されても、機雷を取り除くため自衛隊の派遣があり得るかどうか、ただした。これに対し、安倍首相は「マラッカ海峡に迂回(うかい)路があることは事実で、現時点で念頭にあるのは中東のホルムズ海峡だけだ」と述べ、否定的な考えを示した。