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【全文】政府が「サル痘」対策で初会合 磯崎官房副長官会見(7/25午前)

2022年7月25日 17:54
【全文】政府が「サル痘」対策で初会合 磯崎官房副長官会見(7/25午前)

磯崎官房副長官は、25日午前の会見で、WHO=世界保健機関が「緊急事態」を宣言した「サル痘」について、日本政府が対策会議を開き、治療体制の準備などを確認したことを明らかにしました。

<会見トピックス>
▽サル痘関係省庁対策会議

▽桜島噴火

▽安倍元首相の国葬

▽松野官房長官コロナ感染

▽G7広島サミット準備会議

会見の概要は以下の通りです。

○磯崎官房副長官
冒頭、特に私の方から申し上げることはございません。

――サル痘について。

WHOは日本時間の23日に公衆衛生上の緊急事態を宣言した。

これを受けた日本政府の対応について、会議の開催状況や今後の対応について教えてください。

日本国内での発生の有無について教えてください。

○磯崎官房副長官
欧米諸国を中心に国際的に流行がみられます、感染症のサル痘につきましては日本時間の23日の23時に、WHOのテドロス事務局長が記者会見を行いまして国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態を宣言したというふうに承知をいたしております。

これを受けまして、政府としましては、本日10時から内閣危機管理監をトップとします、局長級の関係省庁対策会議を開催いたしまして、情報の収集提供、治療体制の準備など、政府として当面の対応を確認したところでございます。

具体的には、国際機関と連携をして発生国における罹患の状況や諸外国の対応状況等の情報収集、国民への的確な情報提供や出入国者への注意喚起の確実な実施を引き続き進めるということ、それから我が国において感染が疑われる患者が発生した場合に備えまして、検査体制や患者の受け入れ体制等の準備を確実に進めること、こういったことを確認しております。

現時点におきましては、我が国におきまして感染者が確認されたとの報告は受けておりませんが、引き続き諸外国の感染動向等につきまして、状況を注視しながら関係省庁で緊密に連絡を取り合いながら適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

――昨夜に鹿児島県の桜島で爆発的な噴火が発生をし、気象庁は桜島に噴火警報を発表、噴火警戒レベルを最高の5避難に引き上げた。

現時点で政府が人的・物的被害を把握されていたら、詳細を教えてください。

また、政府や自治体の対応状況、また近隣住民が留意する点についても。

○磯崎官房副長官
昨日24日20時5分頃、桜島の南岳山頂火口において、爆発的な噴火が発生し、大きな噴石が火口から約2.5キロまで達しました。

その後も今朝6時31分頃の噴火など、噴火が数回観測されておりますが、噴石を2キロ以上飛散させるような噴火は発生しておらず、火砕流も発生していないというふうな報告を受けております。

気象庁は昨日の噴火を受けまして、今ご指摘ございましたように、同20時50分に噴火警戒レベルについての5、避難への引き上げを発表しております。

また同22時20分に、鹿児島市の有村町及び古里町の一部に対して避難指示が出されております。

人的・物的被害につきましては確認中でございますけれども、現在のところ今朝の噴火も含めまして、被害報告は受けておりません。

また本件に関する110番119番通報につきましても、これがあったという報告は受けておりません。

ライフラインや交通機関につきましても、被害報告は受けておりません。

住民の方の避難状況につきましては、避難所は1か所開設をしておりまして、本日の8時時点で34名の方が利用をされております。

その他の避難対象の方は親戚、あるいはその知人宅に避難しているとの報告を受けております。

政府としましては、昨日の会見で申し上げました通り、20時50分に官邸危機管理センターに官邸対策室を設置するとともに関係省庁の局長級による緊急参集チームを招集して被害情報の把握等に努めているところでございます。

引き続き被害状況の把握に努め、自治体と緊密に連携を図りながら、災害応急対応に全力で取り組んでまいりたいというふうに思っております。

また近隣の方でございますが、警戒地域にお住まいの皆さま、住民の皆さまへ自治体や気象庁からの情報、テレビ、ラジオ、インターネットなどの情報に注意して命を守る行動していただきたいというふうに思っております。

今後におきましても、噴火に伴う大きな噴石また火砕流に警戒をしていただきたいというふうに思っております。

また風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれもありますので注意していただくようにお願いをしたいというふうに思っております。

――サル痘。

欧米を中心に拡大しているが、この水際対策についてどう対処するか。

○磯崎官房副長官
サル痘につきましては、今申し上げました通り、本日10時から開催をいたしました関係省庁対策会議におきまして、情報の収集提供、治療体制の準備など、政府としての当面の対応を確認をしたところでございます。

すでに水際につきましては、サーベイランス、これを強化いたしておりまして、水際対策についても、出入国者に対する情報提供あるいはその注意喚起を行っております。

また海外から入国される方につきましては日本到着時に体調が悪い場合、検疫官への申告を促している、こういうところでございます。

引き続き関係省庁におきまして、WHO等とも連携をしながら国内外の感染症の発生動向を監視しながら必要な対策を講じてまいりたいというふうに考えております。

――安倍元総理の国葬関係で2点。

1点目、週末にFNNが実施した世論調査では、安倍元総理の国葬の実施を政府が決めたことに対して「良かった」と答えた人は「どちらかといえば」も含めて50.2%、「良くなかった」と答えた人は46.9%でした。

国葬に対する評価が分かれていることについて、政府としての受け止めを。

一部メディアで、ロシアのプーチン大統領が、仮に参列を希望しても、政府は拒否をする見通しだという報道。

政府としての方針をは。

○磯崎官房副長官
安倍元総理の国葬儀につきましては、さまざまなご意見があるということは承知をしております。

安倍元総理、国政史上最長の8年8か月にわたりまして卓越したリーダーシップと実行力をもって厳しい内外情勢に直面する我が国のために内閣総理大臣の重責を担ったこと、また東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米関係を基軸とした外交の展開等、大きな実績をさまざまな分野で残されたこと。

またそのご功績は誠に素晴らしいものであること。

さらに外国首脳を含む国際社会から極めて高い評価を受けていること、民主主義の根幹たる選挙が行われている中で突然の蛮行により逝去され国の内外から幅広い哀悼、追悼の意が寄せられていること。

こういった点を勘案しまして国葬儀を執り行うこととしたものでありまして、引き続きこうした考え方、しっかりと国民の皆さまに説明をしてまいりたいというふうに考えております。

なお、海外要人の具体的な参列者につきましては、今後調整されるものでございまして、現時点で何ら決まっているものではございません。

いずれにしましても日本政府の立場等を踏まえて、個別具体的に調整をしてまいりたいというふうに考えております。

――桜島について。

噴火のあとも山体の膨張がおさまっていないとの話だが、今回のレベル5、この先どのくらいまで続きそうな見通しなのか。

○磯崎官房副長官
今回レベル5に引き上げたのは噴石が2.5キロ以上に飛来をしたということでレベル3から5に引き上げたというふうに承知をしておりますので、これからの噴火の状況等を見ながらですね、気象庁の方で判断をしていくというふうに承知をいたしております。

――新型コロナウイルスに感染した松野官房長官について。

現在の症状はどうなのか。

現在も自宅療養中なのか、という点と、長官の復帰の見通しは立っているのかどうか。

○磯崎官房副長官
松野官房長官は7月22日金曜日の夕刻に体調不良となり、翌23日土曜日にPCR検査を受検したところ、新型コロナウイルス感染症に感染していることが確認をされたということでございます。

現在はご自宅で療養中ということでございまして、症状は軽快をしているというふうに聞いております。

なお復帰の見通しにつきましては、予断をもって申し上げることはできませんけども、有症状の陽性者の療養解除基準につきましては、発症日から10日間が経過をし、かつ症状が軽快後72時間経過した場合というふうに書いておりますので基本的にはそれにのっとってということになろうかと思います。

――磯崎副長官ご自身も1月下旬に同様の経験された。

長官に何かお声がけあるいはアドバイス的なことをされたか。

○磯崎官房副長官
特に長官の方にお話はしておりませんけども、この療養解除基準というのがございますので、この間、しっかりと療養していただきたいと、ただ復帰までの間も官房長官には随時情報は、私もそうでございましたけれども、しっかりと報告をして必要な判断は仰ぐことになっておりますので、特別支障が出ていないということでございます。

――サミットの準備会議に関して。

何か具体的な課題などがありましたら。

○磯崎官房副長官
本日25日、栗生官房副長官のもとでG7広島サミットの準備会議、第1回目の会合が開催をされております。

その中では政府一丸となりまして、G7広島サミットの準備を進めるために関係府省間で意見交換が行われたというふうに聞いております。

G7の広島サミット、G7に加えて招待国の首脳や多くの国際機関が参加する国際会議でございますので、またG7広島サミットおよび関連閣僚会議、各開催都市の魅力、あるいはその強み、こういったものを世界に発信する重要な機会でもございますので、円滑な会議運営の確保また警備安全確保、積極的な広報などが重要な課題というふうになると思います。

こうした点も踏まえまして、本日の会合では、本準備会議のもとで幹事会、セキュリティー対策部会、また広報部会を設置へ開催することを決定しております。

また各出席者からはサミットに向けた準備状況について報告がありまして、栗生副長官からは会議の円滑な運営と万全な警護を含めて政府一丸となって準備に取り組むように格段の協力を要請したというふうに承知をいたしております。

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