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アジア各国で感染急拡大 韓国は“4回目接種"対象拡大へ 中国・上海で"一斉PCR検査”

2022年7月13日 19:32
アジア各国で感染急拡大 韓国は“4回目接種"対象拡大へ 中国・上海で"一斉PCR検査”

新型コロナウイルスが日本でも再び猛威を振るっていますが、アジア各国でも感染が再び急拡大しています。韓国では4回目の追加接種の範囲を拡大する動きもでてきています。一方、中国・上海では約1100万人の市民を対象に一斉PCR検査が行われています。

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日本と同じように、韓国では新型コロナ感染が再び拡大しています。13日発表の新規感染者は、約2か月ぶりに4万人を超えました。韓国の保健当局は「8月末ごろには、新規感染者が20万人以上にまで増える可能性がある」と予測しています。

感染者急増の大きな要因は、日本でも猛威を振るっているオミクロン株の変異系統「BA.5」です。韓国政府は13日、新たな対策を発表しました。

韓国 韓悳洙首相
「4回目の接種の対象を拡大します」

これまで60歳以上などを対象としていた4回目のワクチン接種を、50歳以上や基礎疾患のある18歳以上に拡大するとしています。

13日、61歳の尹錫悦大統領が4回目の接種を受けました。4回目接種を国民にアピールする狙いがあるとみられます。

こうした中、13日に韓国初の国産ワクチンの研究・開発現場がメディアに公開されました。

記者
「こちらでは、ワクチンのもととなるたんぱく質を作る研究が行われているということです」

韓国の国産ワクチンは6月29日に認可されたばかりです。今後の供給について、SKバイオサイエンス社社長は「早ければ8月末、9月初めに供給可能な状況になります」としています。

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一方、中国・上海では、10日にBA.5の感染者が市内で初めて確認されました。先週から新型コロナの感染者が増加傾向となっていて、12日から3日間の予定で約1100万人の市民を対象に2回の一斉PCR検査が行われています。

記者(13日)
「この辺りは感染者が確認されたということで、緑色の塀が作られていて、封鎖されました」

塀の向こう側は、感染者が確認されて封鎖措置がとられた地区です。外部とやりとりするための小窓が開けられていました。

封鎖された地区の住民
「宅配便や出前を取るのは不便だから、このような穴を作って受け取るのは便利です」

上海市内の封鎖地区は、既に200か所以上あります。市民の間では、再び全域でのロックダウンにつながらないか緊張が高まっています。

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一方、中国の首都・北京では、新規感染者が2日連続でゼロと感染状況は落ち着きつつあります。しかし、ある地区では、先週、ワクチン接種を事実上義務づける通知文が突然貼り出されたといいます。

記者
「『ワクチンを打っていない人は、この先の集落に入れない』との貼り紙があります」

ワクチン未接種の住民に対し、13日までの3日間で接種するよう求めたのです。

さらに――

記者
「『ワクチンを一刻も早く打ってください』と書いた大きな看板がかけられていますね」

実は今、北京ではワクチン接種をめぐり混乱が生じています。北京市当局は先週、一部の公共施設に入る際、接種証明の提示を義務づけると発表しました。しかし、SNSなどで市民の不満が噴出しました。

当局はその方針を事実上撤回しましたが、一部地域では独自の判断でワクチン接種義務を継続するという矛盾が生じているのです。

BA.5による首都での感染再拡大に、警戒感が高まっています。

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