感染の急拡大 東京“7日間平均”来月「1日5万人超」予測も PCR検査場には絶え間なく…
全国的な新型コロナウイルス感染の急拡大が止まりません。専門家は東京都の7日間平均について、「4週間後には1日あたり約5万4902人」にのぼるとの予測値を明らかにしました。渋谷にあるPCR検査場には7日夕方、絶え間なく人の姿がありました。
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七夕の7日、「七夕まつり」が開催されていた東京・港区の増上寺は、行動制限がないということで、多くの人でにぎわいを見せていました。訪れていた人に「短冊に何を書いたか」を聞きました。
子供
「みんなが健康でいられますように」
参加者(39)
「『みんなが笑顔でいられますように』。コロナでとっても大変なんですけど、ちょっとでも明るい気持ちになれたらいいなと思って」
皆、1日も早いコロナの収束を願っていますが、感染の急速な悪化が止まりません。
東京都 小池知事
「きょうの陽性者の報告が8529人。第7波に入ったとも考えられます」
7日の東京の新たな感染者は8529人と、2日連続の8000人超えとなりました。7日間の平均でみても、前回の約2337人から今週は約4395人と倍増しています。このままいけば、どうなるのでしょうか。
7日の都のモニタリング会議で、国立国際医療研究センターの大曲貴夫医師は東京都の7日間平均について、次のような予測を明らかにしました。
2週間後(7月20日) 約1万5534人(今週の3.53倍)
4週間後(8月3日) 約5万4902人(今週の12.49倍)
第6波のピークの約1万8012人を大きく上回る勢いの“新たな波”の始まりでしょうか。都内で街の人からは、次のような声が聞かれました。
大学院生(23)
「(感染者数)今、聞いて、びっくりしました」
会社員(50代)
「ちょっと、ショックです」
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若者の街・渋谷は7日、夜になってもにぎわっていましたが、街は徐々に“コロナモード”に突入していました。夕方、予約のいらない“都民は無料”のPCR検査場には、絶え間なく人の姿がありました。
PCR検査場の担当者
「きょうは、朝だけで100人超えてます」
PCR検査受けに来た都民(22)
「やっぱり今、感染が広がっているのをニュースで見たので」
PCR検査受けに来た都民(65)
「会社の同じ部署の人が子供から感染したので、濃厚接触者ではないんですけど、ちょっと心配なので」
先月は1日通しても70人前後だったのが、7日は296人と、この検査場では過去最多だといいます。PCR検査を検討しているという、埼玉県民の男性がいました。
埼玉県民(19)
「5000円払えば、検査できる?」
担当者
「そうですね」
埼玉県民(19)
「…ちょっと1回、考えていいですか」
都民ではないので有料ですが、それでも――
――受けることにしましたか?
埼玉県民(19)
「はい、これで証明できるんで」
友人の自宅に行くために、検査を受けることを決めました。
埼玉県民(19)
「これで陰性だったら『5000円払ってよかったな』ってなります。周りで(感染者が)出てきたんで、うかつに遊びに行けないから…」
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江東区にある居酒屋では7日夕方、平日ですが満席で、にぎわいを見せていました。東京で倍増しているのが、「会食による感染」です。東京の会食による感染者の7日間平均は、前週が173人でしたが、今週361人となっています(都・モニタリング会議より)。
新人歓迎会で、久しぶりの飲み会だという8人の団体客も――
新人歓迎会中の団体客
「増えてきたな、と感じるところ」
――何人を超えたら、飲み会を控える?
新人歓迎会中の団体客
「1万人オーバーすると、やっぱり(控える)」
店の予約状況にも、“飲み控えの気配”が見られました。
――今週の予約表は?
居酒屋店長
「今週ですよね、例年はびっちり入ってくるけど、例年よりは弱い感じですね。来るべき時が来はじめたのかなと。感染対策は、きちっと自分たちでやって、自分たちで(自分の店を)守っていく方法を見つけるしかないと思っています」
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そして、学校や会社も――
専門学校生(18・渋谷)
「学校とかも授業が遠隔(リモート)になったり、隔週対面とか、いろいろ措置がされてきていて、『また増えてきているんだな』と、つくづく感じます」
会社員(50代・有楽町)
「けさ、会社から通達があったので、『明日から来ないで、リモートワークやってくれ』って」
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7日の全国の新規感染者は4万7977人、死者は15人でした。全国的な感染の急拡大が止まりません。
(7月7日放送『news zero』より)