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欧米諸国“露軍が民間人虐殺” 戦争犯罪と非難

2022年4月4日 5:47

ロシア軍が撤退したとされるウクライナの首都キーウ近郊の町で民間人とみられる多くの遺体が見つかったことについて、欧米諸国は、ロシア軍による民間人の虐殺で戦争犯罪だと非難しています。

ウクライナ側がロシア軍から解放したとするキーウ近郊のブチャでは、徐々に被害の状況が明らかになり、ウクライナ側は多数の遺体が放置されていたとしています。

ブチャ市長「市民が後ろ手に縛られ、後頭部を撃たれた」

市長は、住民300人以上が殺害されたとしていて、ウクライナのクレバ外相はロシアを強く非難しました。

クレバ外相「ブチャの虐殺は、21世紀で最も非道な残虐行為だ」

一方、ロシア国防省は、ウクライナ側によって作られた映像だと主張し、虐殺行為を否定。ロイター通信によりますと、ロシアは国連安全保障理事会を4日に開き、“ウクライナの過激派の挑発行為”を議論するよう求めているということです。

欧米諸国からはロシアへの非難が相次ぎ、ドイツのショルツ首相は「ロシア軍の犯罪を調査しなければならない」と非難し、イギリスのジョンソン首相も、「戦争犯罪が行われている証拠だ。国際刑事裁判所による捜査を率先して支援する」との声明を発表。

アメリカのブリンケン国務長官も「衝撃を受けた」とした上で、戦争犯罪を証明する証拠を引き続き集め、責任を追及していく考えを示しています。

一方、南部のオデーサでは3日、攻撃が続き、ロシア国防省は、燃料貯蔵施設など4か所をミサイルで攻撃したと発表しました。

こうした中、アメリカのCNNテレビは、アメリカの情報当局者の話として、ロシア軍が苦戦する中、プーチン大統領が勝利をアピールする必要に迫られ、ウクライナ東部の制圧に焦点を当てるとの見方を伝えています。

その上で、来月9日の「戦勝記念日」が勝利宣言の目標だとの見方を伝えています。