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“盗塁は3歩目が勝負”今季盗塁数トップ中野拓夢を赤星憲広が分析

2022年5月2日 17:01
“盗塁は3歩目が勝負”今季盗塁数トップ中野拓夢を赤星憲広が分析
ボリュメトリック映像で3D化された阪神・中野拓夢選手の盗塁シーン。
1日の試合で今季セ・リーグトップの7盗塁目をマークした阪神・中野拓夢選手。野球解説者の赤星憲広さんが同日の日本テレビ『Going!Sports&News』で解説しました。

巨人戦の8回、内野安打で1塁に出塁した中野選手。巨人・鍬原拓也投手の4球目140キロのカットボールでスタートを切ると、悠々と2盗に成功しました。

このプレーについて赤星さんは、試合中継で使用された87台の専用カメラ映像を3秒後に3D化するボリュメトリックビデオから分析。ランナー中野選手をフォーカスした映像でスタートから3歩目に注目しました。

盗塁の際、ランナーはスタートしてから3歩目あたりで打者方向を目視し、見逃すのか、それとも打ちにいくのかを確認するといいます。打ちにいった場合、フライが上がるようなら1塁に戻らなければいけないからです。

中野選手の盗塁映像を見た赤星さんは、「盗塁は3歩目が勝負です。この時のボールの位置を見てほしいんです。投手が投げたボールが全然手前にありますよね。(画像の赤丸がボール)実は僕もそうだったんですけど、3歩目で確認するときはもっとボールがバッターの近くにあるはずなんです。スタートから3歩目くらいが、バッターが打ちにいくタイミングなので。ということは、この時点で“中野選手の勝ち”なんです」と、現役時代の自身の経験を踏まえて説明。

「中野選手のスタートがいいし、鍬原投手のモーションが大きいがためにボールが打者までいっていないので、中野選手も3歩目でセーフを確信したんじゃないかなと思います」

盗塁王に5度輝いた赤星さんは現役時代、この3歩目で予想以上に投手のクイックが早かったり、自分がいいスタートを切れなかった時は1塁へ大急ぎで戻ることもあったと言います。

ちなみに特に走りにくかった投手は、クイックが早い元中日・浅尾拓也投手だったとのことです。