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「ツイッターは死にかけているのか?」――イーロン・マスク氏の“買収提案”ナゼ 「言論の自由のため」運営批判も

2022年4月16日 12:02
「ツイッターは死にかけているのか?」――イーロン・マスク氏の“買収提案”ナゼ 「言論の自由のため」運営批判も
フォロワー数上位「大物」のツイート頻度を指摘

「世界一の大富豪」イーロン・マスク氏が、「言論の自由を守る」として、ツイッター社を買収する意向を示しています。アカウントの永久凍結や、著名人の「ツイッター離れ」などを引き合いに批判。買収が実現すれば、ツイッターはどう変わるのでしょうか?

■「独り言」「推し」…つぶやく若者

若い世代は、ツイッターをどう使っているのでしょうか? 15日、東京・渋谷で聞きました。

この日朝ツイートした大学生(20代)
「イベントとか、推してるアイドルのこととか」

1週間前にツイートした会社員(20代)
「独り言みたいな感じですね。適当なこと…。『暑い』とか、そういうことしか(つぶやいてない)」

今も多くの若者がツイッターを使っています。

■アカウント「永久凍結」を批判

「世界一の大富豪」のイーロン・マスク氏が、ツイッター社に買収を持ちかけました。米フォーブスによると、総資産は日本円にして27兆円以上です。現在、ツイッター社の筆頭株主ですが、全株式を約5兆4000億円かけて取得する意向といいます。

トークイベント「TED」に14日登壇したマスク氏。買収の理由を聞かれ、「知らないね」とはぐらかして聴衆の笑いを誘いましたが、「言論の自由のための包括的な場が存在することが非常に重要なんです」と語りました。

去年、アメリカのトランプ前大統領が「暴力行為を扇動する恐れがある」として、ツイッターのアカウントを永久凍結されました。その際、マスク氏は「多くの人がこの上なく不満に思っている」と、ツイッター社の判断を批判しました。

今年3月25日にも、「ツイッターは言論の自由を守っていると思いますか?」とつぶやきました。批判的な投稿を繰り返してきました。

4月9日には「世界のフォロワー数ランキング」を引用しました。

1億3000万人以上のフォロワーを持つアメリカのオバマ元大統領を筆頭に、そうそうたる顔ぶれですが、マスク氏は「(6位の)テイラー・スウィフトは3か月間何も投稿していない」「(2位の)ジャスティン・ビーバーも今年まだ1回だけだ」と指摘。

「大物たちがツイッターをほとんど使っていない」と揶揄し、「ツイッターは死にかけているのか?」と投稿しました。

ツイッター社を買収し、言論の自由を守るというマスク氏。ツイッター社への書簡では「まだツイッターには驚くほどの可能性がある」と述べています。

■買収後の運営ルールどうなる?

有働由美子キャスター
「マスク氏はツイッター社を買収して、具体的にどうしようとしているのでしょうか?」

岩本乃蒼アナウンサー
「14日のトークイベントでマスク氏は、『最優先事項は詐欺などを目的とした悪質な自動ツイートを排除すること』としています。また運営側が特定の投稿を削除したり、アカウントを永久に削除したりすることに対しては、消極的な姿勢を見せました」

有働キャスター
「『これはフェイクでしょう』という投稿も削除しない、ということでしょうか?」

岩本アナウンサー
「SNSに詳しい国際大学の山口真一准教授は『フェイクニュースの論争のあるものや、誹謗中傷か判断しにくいものは、できる限りツイートの削除はせず、目立たせないようにするなどの取り組みの方が良いと考えているのではないか』と推測しています」

有働キャスター
「どんな意見もオープンであるべきという考え、つまりリスクも含めて判断をユーザーに委ねるということだと思います。SNSは大切なインフラなので、いずれにしてもどんなルールで運営されるのか、ユーザーの我々もきちんと知っておかないと怖いなと思います」

(4月15日『news zero』より)

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