映画館スタッフが選ぶ!松たか子ら受賞

観客の反応を間近で感じることができる映画館のスタッフが選考する「第2回日本シアタースタッフ映画祭」の授賞式が17日、都内で行われた。支配人や映写技師、アルバイトなど全スタッフが、1票を投じることができる現場本位の賞で、全国365館から881名がエントリーした。
邦画作品のグランプリ「グランシャリオ賞」に選ばれたのは、映画「告白」(中島哲也監督)。教師役を演じた女優の松たか子(33)が主演女優賞に輝いた。松は「映画館の皆さんが選んでくださる賞をいただけたのは、本当にうれしいです」と喜びを語り、「現場はすごく何かが生まれているという予感にあふれた毎日でした。暗いマイナスのエネルギーを持った作品でしたが、作るという意味ではすごく前向きな映画で、そこに参加できたことを誇りに思っています」と一言一言をかみしめるようにあいさつした。
俳優の桐谷健太(31)は、映画「BECK」の勢いある演技で助演男優賞を受賞。東日本大震災の被災状況を思い、「忘れない。無関心にならない。持ち場を離れない」となすべきことを考え、「俺の持ち場は芝居です。芝居を全身全霊でやって、人をどれだけ感動されられるか。映画で世界が変えられると思っています。俺のやっていることはどれだけ伝わるか分からないですけど、俺は全身全霊で芝居を続けます」と熱く語った。
女優の樹木希林(68)は、映画「悪人」で助演女優賞に輝いた。「目利きが選んだ映画祭と受け取りまして。今、68(歳)なんですけど『70までは何とかもつかな』と喜んで参りました」とユーモアあふれるあいさつ。ファッションのコンセプトも「『借りぐらしのアリエッティ』の気分で」とおちゃめに語り、観客を笑わせた。
映画「最後の忠臣蔵」で主演男優賞を受賞した俳優の役所広司(55)は、撮影のため授賞式を欠席。監督賞は映画「冷たい熱帯魚」の園子温監督、脚本賞は映画「ソラニン」の高橋泉氏。音楽賞は映画「ちょんまげぷりん」の安川午朗氏。