井上あずみ、被災地の子どもたちに歌声
スタジオジブリ作品「となりのトトロ」の主題歌「さんぽ」などを歌う歌手の井上あずみ(46)が6日、都内で「井上あずみ ファミリーコンサートプレミアム〜スタジオジブリ名曲選〜」を開催した。
2部構成のステージで、1部ではバイオリンやピアノの生演奏をバックに、ジブリ作品の楽曲など全17曲を歌唱。2部は「となりのトトロ・イメージソングストーリー」と題し、「となりのトトロ」の映画本編の映像や影絵を交え、歌と語りで作品の世界観を表現した。
1部では「『魔女の宅急便』に出てくる黒いネコの名前って何だっけ?」などと呼びかけ、観客2000人とのやりとりを楽しみながら楽曲を歌い上げた。
この日は、井上と親交のある美術作家の宮島永太良氏(みやじま・えいたろう=46)が、東日本大震災の影響で埼玉県に避難している福島・双葉町の子どもたち約100人をコンサートに招待。
井上は「大きな地震に遭われた双葉町の皆さん、私、福島のお菓子『ままどおる』のCMソングも歌ってるんですよ。聞きたいですか?」とアカペラで楽曲を披露。第2部の最後は「さんぽ」を観客と合唱し、癒やしの歌声を会場に響かせた。
コンサート後の取材では、震災を体験した双葉町の子どもたちを思いやり、「ちょっとでも、このひとときが心安らぐときであったらいいなと思いました。今回ご招待もしましたが、私自身も8月の25日、26日に岩手の方に行く予定になっています」。
子どもたちを招待した宮島氏も、「きょうはジブリの楽曲を多く歌われていたのを聞いたんですが、あれだけ前に発表された歌が、今の子どもたちにも受け継がれていて。家族で歌える歌が存在するんだっていうことがうれしいし、感動しました」と話した。