3Dで復活「タイタニック」監督が来日会見
15年前に全世界で大ヒットした映画「タイタニック」が3D作品として4月7日から全国公開されることを受け、ジェームズ・キャメロン監督(57)が30日、都内で来日記者会見を開いた。
3D映画として全世界興行収入ナンバー1に君臨する映画「アバター」のプロモーションで来日して以来、約2年ぶりの日本。冒頭で「大好きな国に帰ってくることができてうれしい。この間、日本は津波や大地震で悲しい時期があった。あらためてお見舞い申し上げます」と被災地を気遣った。
「タイタニック」は、レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが共演した作品で、舳先(へさき)で両手を広げて飛び出そうとする女性を男性が後ろから支える名シーンなどを生み出した。
2012年は、タイタニック号の出港&沈没から100年目の節目に当たる。メモリアルイヤーに、同作をスクリーンで何とか再上映できないかとチャンスを探していたキャメロン監督は、3Dに変換することにこぎつけた。
「3D映画は3Dで撮るのが一番だが、2Dでしか撮ってない映画は、変換するしかない。髪の毛や肌などすべてに厚みをつけ、立体感を出すが、大変時間がかかる。手作業でやるしか方法がない」と苦労話をうち明け、「3Dが好きなんです。この映画に新しい命をあげられたと思う。新しいお客さんに見てほしい」と期待した。
同監督は「ターミネーター」シリーズや「トゥルーライズ」など話題作を数多く送り出してきたが、「タイタニック」同様、3D化するかどうかについては「今のところ考えていない。でも、この映画(タイタニック3D)次第だね」と含みを持たせた。