リチャード三世の岡本健一「ワクワク」
俳優の岡本健一(43)、女優の中嶋朋子(41)、俳優の浦井健治(30)が17日、東京・初台の新国立劇場で開催された舞台「リチャード三世」(鵜山仁演出、10月3日〜)の制作発表に出席した。
09年に9時間上演で話題となったシェイクスピア作「ヘンリー六世」三部作の続編を、スタッフ・キャストが再集結し、同じ役を引き継いで上演。
「ヘンリー六世」三部作の中で頭角を現した若き日のグロスター公リチャードが今作では主役になり、岡本は「ずっと王冠が欲しかったんです。(王冠を)かぶりたくてしょうがなかったものがもうすぐかぶることができます」と役になりきって上演を喜び、「僕の頭の中では、台本を読みながら、ワクワクしてしょうがありません」とにっこり。
痛快無比な悪党ぶりを体現することになるが、「悪です。ひどいです。僕自身のやる役も話す言葉も行動もすでに放送禁止です」と苦笑い。役作りについて質問されると「本当に残酷ですし、ありとあらゆる悪事をできるんですよ。普段は、平和に幸せに暮らしていたいと、その分、劇場に行ったときにどれだけそれを発散できるか、人を欺けるかですね」と意気込みを語った。
中嶋も引き続きマーガレット役。故ヘンリー六世の王妃で、夫と息子を殺され、失意の底にあるという役どころ。「(前作での)健ちゃんのリチャードにすごい衝撃を受けて、(舞台を)やっているときから早くこの人の行く末をみたいと思っていた、敵ながら!踏みにじられる側として気持ちよく踏みにじってもらえる。どこまで踏みにじってくれるんだろうっていうやりがいがあったので、今回なんて幸せなんだろうと思っています」と喜んだ。
前作では殺されてしまうヘンリー六世を演じた浦井は、今作ではリチャードと一騎打ちの死闘を繰り広げるリッチモンド伯ヘンリー役で出演。「3年前、今回の主役のリチャードに殺された浦井です」と冗談まじりにあいさつし、「今回参加できることを誇りに思います」と気合をみなぎらせた。