長塚京三、本の疎開に「感動を覚えました」
俳優の長塚京三(68)が終戦記念日の15日、東京・千代田区日比谷図書文化館で開催された映画「疎開した40万冊の図書」(金高謙二監督)のトークショー&上映会に出席した。
戦火から日本の文化を守るために、日比谷図書館の中田邦造館長(当時)の指揮のもと、貴重な蔵書を命がけで疎開させた人たちの姿を追うドキュメンタリー。本の運び手として動員された当時の都立一中生(現日比谷高校生)の生徒をはじめとしたさまざまな人の証言をもとに、当時を振り返っている。
ナレーションを務めた長塚は「図書館の本が戦争中にどうなったのか、初めて知りました。勉強になりましたし、一中生が重い本をリュックや大八車に載せて疎開し、本を守ったことに感動を覚えました」と崇高な行為をたたえ、「子どもたちや若者たちにも、本の力を最大限に満喫してほしいな」と希望した。
読書家の長塚は、人生を変える1冊はどの本かと司会者に質問されると「1冊に絞れないです」と苦笑い。古典が好きで、中でもフランスの小説家バルザックが好みだという。「文学書などは音読しています。音読すると、目で読むだけよりも作品から学びとることが多いんですよね」と熱いまなざしで本との接し方を話した。
9月17日、10月15日に同文化館、11月2日〜東京・恵比寿の都立写真美術館で上映。