松山千春、5000人に向け“千春節”全開
歌手の松山千春(59)が30日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで「松山千春コンサート・ツアー2015秋『真っ直ぐ』」の東京公演を開催した。
10月からスタートし、12月24、25日の北海道公演まで全国23カ所で27公演を行う。10月14日に発売した最新シングル「真っ直ぐ」など全19曲を披露した。
約5000人の観客の「千春〜!」という声に迎えられた松山は、「幕が上がる前から聞こえるこのタンのからんだ声援、東京だなと感じさせてもらっています。東京、頑張ります!」と、汚い空気のもとで暮らしているであろう観客を心配しあいさつ。
遅れて来た観客には「みんな心配していたんですよ。そんな前の席が空いているから。2階の人からブーイングですよ」とサービス精神たっぷりに言葉を投げかけたり、持病の糖尿病をネタに「食事の前にインスリン注射を打っていたら、(バックバンドの)メンバーに『やっぱり、芸能人ってクスリが手に入りやすいんだ…』って冷たい目で見られた。ひどいでしょう?」と話すなど、“千春節”全開で会場を沸かせた。
ユーモアたっぷりに笑いを取ったと思ったら一転、ずしりと腹に残る“千春節”を客席に投げ込むことも忘れない。
「我々はこの世に生まれたときに切符を渡されます。どんな人でも片道切符です。その切符に行き先は書いてありません。行き先は自分で選べばいい。たとえどんな境遇になろうとも、その切符を手放してはいけませんよ。なぜならその切符は、あなた自身だから」。
そう語りかけた後、表情を一層引き締め「自分はフォークシンガーですから、これからもフォークシンガーとしての覚悟を持って歌い続けていきたい。たとえきょう来てくれたあなたが『もう、松山千春はいいや』と背を向けても、その背中に向かって歌い続けます。その覚悟を持って、歩き続けます」と思いのほどを誓った。