勘九郎、息子2人の桃太郎に「感慨深い」
歌舞伎俳優・中村勘九郎(35)の長男・波野七緒八くん(5)、二男・波野哲之くん(3)が4日、都内で「二月大歌舞伎『門出二人桃太郎』」のスチール撮影を行った。
2017年2月に七緒八くんは三代目中村勘太郎、哲之くんは二代目中村長三郎として、同演目で初舞台を踏む。
勘九郎は5歳の時、当時3歳だった弟で歌舞伎俳優の中村七之助(33)とともに「門出二人桃太郎」で初舞台。撮影に立ち会った勘九郎は七緒八くんの着ている衣装を指し、「これは私が30年前に着ていた鎧なんです。こっち(哲之くんの鎧)は七之助が着ていた。感慨深いです」としみじみ話した。
スチール撮影の様子を見てどう感じたかと聞かれると「スムーズに撮れたと思います。僕たちの初舞台の時よりも100倍うまくできたと思いますね」と、にっこり。
2012年に亡くなった父で歌舞伎俳優の中村勘三郎さんについて聞かれると、勘九郎は「この場所には必ずいてくれるものだと思っていたので寂しいですけど、彼らの中に父の魂が宿っていると思います」と本音をぽつり。勘三郎さんの初舞台も「昔噺桃太郎」だっただけに、「同じ桃太郎で初舞台ですから。必ず見守ってくれていると思う」と話した。
多くの報道陣に囲まれた七緒八くんと哲之くんは、緊張の面持ち。取材陣が「けいこは好きですか?」と尋ねると、七緒八くんは「はい」ときっぱり。同じ質問に哲之くんはうなずくのみだったが、おもむろに「これ(かつら)が痛い。かゆい」とつぶやき、自由な言動で場を和ませた。