２日に都内で営まれたミュージシャン、ムッシュかまやつさん（享年７８）のお別れの会で、グループサウンズ「ザ・スパイダース」が約１０年ぶりに再結成を果たした。

　発起人で同グループメンバーの田辺昭知（７８）、堺正章（７０）、井上順（７０）、加藤充（８３）、大野克夫（７７）、井上堯之（７６）らが参列。会の終了後、そろって報道陣の取材に対応した。

　井上はかまやつさんに「感謝しかない。いい時間を共有させてもらって、すばらしい先輩で兄貴。今日メンバーと合わせてくれたのもかまやつさん。『みんなと楽しい時間を過ごしたよ』って（お別れの会中に）心で叫びました。最高です」と、しみじみ。
　堺も「あんなにたくさんの人が集まってくれたことを見ると、かまやつさんは魅力的な人材であり、良き先輩だったんだろうなって。その中で、一番身近にいられたこと、交流が熱く深くもてたことがとても幸せ。幸せな時間を過ごせました」と言葉を送りつつ、「遅刻の常習犯だった。いろんな言い訳をしていた。『明日だと思っていた』ってパターンが多かったかな？」と回想した。

　かまやつさんのいとこにあたる、歌手の森山良子（６９）は「私たちもムッシュの妹もかけがえのない最後の３カ月を過ごせた。人生の宝物をもらったような気持ち。まだそんなに（体が）悪くなっていないときに『もし、オレが死んでも、べーべー泣くんじゃねえぞ。ヘラヘラしてろよ！』って、（亡くなる）３カ月くらい前に言っていました」と回想。
　かまやつさんは、妻の死を知らされることなく、その数日後に亡くなったが、森山は「本人は（妻が亡くなっていることを）なんとなく分かっていたのかも。奥さんに先立たれてしまいましたけど、そこで（かまやつの体調も）ガクンと悪くなったので、一緒に旅立っていったと私は思っています」と推測した。