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声優・歌手の仲村宗悟「感情の重なりで生まれる」 楽曲制作への思いを語る

2023年2月14日 22:40
声優・歌手の仲村宗悟「感情の重なりで生まれる」 楽曲制作への思いを語る
声優/シンガー・ソングライターの仲村宗悟さん
声優、シンガー・ソングライターとして活躍する仲村宗悟さん(34)にインタビュー。現在公開中の映画『THE FIRST SLAM DUNK』で宮城リョータ役を務めるなど声優として活躍しながら、アーティストとしての一面も持ち合わせる仲村さんに、日々の楽曲制作やライブ演出、さらに今後手掛けたい曲などを聞きました。

仲村さんは、2015年に声優デビュー。人気ゲーム『アイドルマスター SideM』で声優に起用され、そのライブパフォーマンスで歌唱力が話題となり、2019年にはアーティストデビューを果たしました。

3月には、自ら作詞・作曲を手掛けた楽曲『fist of hope』をリリースします。

――3月にリリースする新曲『fist of hope』はどのような楽曲ですか?

『ウルトラマンレグロス』っていう作品のオープニング主題歌になってるんですけど、老若男女に分かりやすいメロディーづくりを心がけていて。まっすぐで芯のある、ガンガン前に進んでいけるような、そんな楽曲になってます。

――仲村さんは多くの楽曲を自ら作詞・作曲されています。どのようにゼロからつくるのでしょうか?

今まで自分がインプットしてきた音楽だったり、自分が好きなことをしている、散歩している時とか、おいしいご飯を食べている時とか、そういう感情の重なりで、ものって生まれると思うんですよ。今までインプットしてきたものを使って、その引き出しの中から音を探していく作業みたいなことは意識しながら作ってますね。

――最近、“これは歌詞にしたい”と思った出来事はありましたか?

普段いろんなことをしていて、感受性が豊かな方だと思うので、僕。人と話してて、“何気ない部分に優しさを感じてしまった。ちょっとジーンとくるな、涙出そうだな”みたいな時とかは、一個の形にできそうだなと思ったりもします。

――楽曲制作が行き詰まることはありますか?

アルバム制作のときとか結構悩みましたね。全体を通してのタイトルはあったんですけど、その中でもいろんなジャンルを書きたいなっていう自分自身の思いがありますし。“どうしたもんかな”みたいなのはありましたけど、一回アホになってみようと思って。分かりやすく、ライブでガーッといける楽曲。とにかく、今悩んでいるストレス発散じゃないですけど。『NATURAL』ってアルバムに入ってる『わかってちょうだいね』っていう、めちゃくちゃ音とか重なってカオスな楽曲があるんですけど、それを一回ストレス発散的な意味で書いたら、前に進めた感じがして。曲作りの悩みとかストレスを、曲作りで解消しました。

■コミカルなアイテムで一体感のあるライブ ファンの姿に「ほっこりした」

アーティストデビュー後は、2021年に1stライブツアーを、続いて2022年に2ndライブツアーを開催。ライブの魅力は、“お客さんと顔を突き合わせて歌ってるということに尽きる”と語りました。

――ライブではお客さんと一緒にミニタンバリンや、カスタネットを使って盛り上がっていたのが印象的でした。

“面白い鳴りもの作りたいよね”みたいなのは、会議の中であって。タンバリンとかカスタネットにしたんですけど、もう本当に自分の中で大成功だなと思ってて。当時(ライブでお客さんは)声が出せない状況だったんで、コミカルな部分があったらいいなってことで、そういうものを作らせて頂いて。もうすごかったですよ。ライブ行ったら、みんながカスタネットをカタカタって鳴らしたりとか、シャンシャンってタンバリン鳴らしている姿はほっこりしたし、みんなで鳴らしてる光景、自分も含めて、一つになった感じがして良かったですね。

――今年5月から始まる3rdライブツアーはタイトルが『NOISE』ですが、どのようなライブになりますか?

タイトルのNOISEっていうのが、みんな盛り上がれっていうMAKE SOME NOISEって言葉とか、あと、僕の音楽は基本的にロックな楽曲が多かったりするんで、そのロックらしいノイズ感とか。あとは世の中が良い感じにいけば声出しも解禁されるといいなってことで、みんなの声とか俺たちの声を合わせて、いいノイズにしていこうぜみたいな部分でタイトルをつけたので、そういうライブになっていけばいいなって思ってます。

■武道館という目標「僕のことだけを見に来てくれた人たちの顔を見たら、すっごい幸せ」

――アーティストデビューから3年以上がたちましたが、変化したことはありますか?

書きたい曲は、3年間で、いっぱい変わっていってます。新しい曲を書きたいなという思いは、ずっと一貫して持っているんで。

――どのような曲を新たに書いてみたいですか?

ライブでわかりやすく単純にあがる楽曲っていうのは、もっと増やしたいなっていうのはあります。単純に、手を挙げられたり、クラップできたり、声で一緒に掛け合えたりとか、そういう曲づくりをしていきたいですね。

――アーティストとして目標にしている舞台はありますか?

ずっと一貫して言っている武道館という目標があるんですけど、この前お邪魔させていただいたライブで(他の出演者もいるライブイベント)、僕は仲村宗悟のソロとして武道館に立たせてもらって。やっぱりあそこに立ったことで、よりワンマンで立ちたいという気持ちは大きくなりましたね。ワンマンで立てたら武道館ってかっこいいステージだなと思いますし、客席がめちゃめちゃ近いなって感じたんで。あそこでみんなの顔、僕のことだけを見に来てくれた人たちのみんなの顔を見られたら、すっごい幸せだろうなと思いましたね。