女優の高畑淳子（６３）、若村麻由美（５１）、俳優の鶴見辰吾（５３）が１１日、東京・世田谷パブリックシアターで３人芝居「チルドレン」の舞台げいこを一部、公開した。

東日本大震災の原発事故を題材に、イギリスの作家ルーシー・カークウッドさんが書き下ろした作品。人生の後半に差しかかった３人の元物理学者の苦悩や葛藤を描き、米ブロードウェイや英ウエストエンドで高い評価を受けた。
物語の舞台は、巨大地震や大津波、それに伴う原発事故が起きた地域の海辺のコテージ。そこに移り住んだロビン（鶴見）とヘイゼル（高畑）夫妻のもとを、友だちのローズ（若村）が数十年ぶりに訪ねてくることから物語が動き出す。

日本初演の今回はすでに埼玉公演を終えており、高畑が「お客さまがじっくり見てくださっているな、というのが実感としてある。見に来てくださった方の第一声が『明かりが美しかった』。イコール自然が、テーマそのものが美しかった（ということ）。二言目に言うのが『若村さんが美しかった』」と話すと、鶴見も「僕の友だちも帰り際に『若村さんのサインをもらえば良かった』って言っていた」と同調。
話の筋に関係なく容姿を褒められた若村は「おかしいですよ、お二人とも！」と困り顔だった。

東京公演は１２日から世田谷パブリックシアターで開幕するが、３人のチームワークは抜群。
高畑が「この３人をよくぞチームにしてくれたなと感謝しています。本当に心をかけてこの芝居を、そして日常を生きていく人間を演じたい」と語ると、若村も「今、生きているすべての方に心の糧にしていただけるような芝居ができあがりました。ぜひ劇場に足をお運びください」と呼びかけた。

舞台は２６日まで同所で。