俳優で歌手の黒沢年雄（７４）が１４日、新曲「ゆかいなじいちゃん」（３０日発売）のＰＲのため、東京・渋谷の駅周辺をコスプレでかっ歩した。

銀髪にサングラス、ストライプ柄のスーツの上にコートを羽織り、手にはステッキ、というファッションに、道行く人が振り向いたり、写真撮影をリクエストする外国人観光客が取り囲んだ。

「思い通りできた。ご年配の人を元気づけようと思って歩いた。みんなニコニコ振り返ってくれた」と狙い通りのリアクションがあったことを喜び、「２７年ぶりの新曲です。人生最後の挑戦なんです。聞いていて楽しくなる曲。もう失うものは何もないので、何でもしますよ」と語った。

「芸能界に僕の立ち位置はもうない」と達観し「あと５、６年、死にものぐるいでやります」と先々をきちんと見極める。「足腰が立たなくなって、せりふが覚えられなくなったらきれいに辞めます。８０歳になったら、病気になっても手術はしない。それが僕のポリシー」と言葉に力を込めた。

１２日に８２歳で亡くなった女優の市原悦子さんをしのび「何回もお会いしています。共演もしています。素晴らしい方だったと思います」と、短い言葉で語った。