新海監督、分かれる評価想定で攻めた新作
アニメ映画「天気の子」の製作報告会見が2日、都内で行われ、新海誠監督(46)、声を担当した醍醐虎汰朗(18)、森七菜(17)、本田翼(26)、音楽を担当したバンド、RADWIMPS、プロデューサーの川村元気氏(40)が登壇した。
今月19日に公開が迫るが「なかなかしびれる状態です。今でもスタジオでスタッフが全力で作業中です」と新海監督。「ギリギリまでやらせてもらえるのは、前作の『君の名は。』(のヒット)があったから許されている。前作に助けられている」と、全世界で400億円を超える興行収入をたたき出した前作に感謝した。
離島から家出して、東京にやって来た高校生・森嶋帆高と不思議な力を持つ女の子・天野陽菜が出会うことで始まる物語。
帆高を演じる醍醐は「こんなに大きな作品に携われるのは初めて。オーディションに合格して約半年、成長した」と実感を手に入れ「人生のターニングポイントになった作品」ときっぱりと断言した。
陽菜を演じた森は「新海さんにアフレコのときも演出をつけていただいたときもやさしくしてもらった。やさしさに包まれているようになっていればいいなと思います」と振り返った。
女子大生役の本田は「靴を脱いで、素の状態にしたかったのでお化粧も取ってやりました」とスッピンでアフレコに挑んだことを回想。「アニメなのに空気感まで感じる映像だと思ったんです。他のアニメでもゲームでも感じたことがなかった細部へのこだわりがすごいなと思った」と、新海作品を評した。
新海監督は「エンターテインメントとして絶対損はさせない」としながらも、「見た人によって評価が分かれる。『あなたはどう思うんですか』というものを投げかける作品だと思います」と、攻めの姿勢を貫いたことを明かした。