中村七之助、お岩役に「プレッシャーある」
歌舞伎俳優の中村七之助(36)、中村壱太郎(28)が29日、東京・新宿区にある陽運寺で、九月花形歌舞伎「通し狂言 東海道四谷怪談」の舞台安全成功祈願に出席した。
忠臣蔵の世界を背景に、時代に翻ろうされる市井の人々の暮らしや人間の業を描いた四世鶴屋南北作の怪談物。
お岩様を祀っている同寺で舞台安全成功祈願を終えた七之助は「祖父の代から中村家では大切にしております東海道四谷怪談のお岩役をやらせていただくことが本当にうれしい。あらためて身の引き締まる思いが致しました」と語った。
壱太郎は、「陽運寺のお経はすごいと聞いていたので(実際に聞いて)すごく感動を覚えております。この気持ちを大事に公演に臨みたいと思っております」と力を込めた。
初役でお岩を演じる七之助は、26年ぶりに関西で上演されるということもあり、「プレッシャーはあります。こんな、すばらしい作品なので、何で26年も関西の方ではかかって(上演して)いなかったのが疑問なんですよね。(責任)重大です」と笑顔で話した。
お岩の妹・お袖を演じる壱太郎は「お袖の役は七之助兄さんもやっているので、お話をうかがいながら一緒に作っていきたい」と意気込んだ。
京都・南座で9月2日〜26日まで上演。