炎上芸人・クロちゃんが真剣に語るメンタルケア方法 “何事も人のせい・努力はしない”
“ご存知だとは思いますが、僕は嫌われ者です。”との一文から始まる本には、誹謗(ひぼう)中傷や批判が殺到しても、なぜか病まないクロちゃんのメンタル管理術が収められています。
■“鋼のメンタル”の持ち主は、誰よりもメンタルが弱い少年だった
今では、“強メンタル” “鋼のメンタル”などと言われているクロちゃんですが、その強さは持ち前の“メンタルの弱さ”から生まれているものだといいます。
——ご自身も“強メンタル”という自覚はありますか?
正直、一番僕がメンタル弱かったと思うんですよね。怖いものとか苦手なものとか誰よりも多かったと思うし、子供の頃から声高くて、(変な目で)見られたりもしたし。友達から裏切られたこともいっぱいあるし、それでメンタルをやられて、誰よりもやられたから立ち直り方が身についたんだと思うんですよね。
■メンタルをやられた経験から身についた“管理術”3か条
メンタルが弱かったからこそ身につけた“メンタルを保つ法則”として、クロちゃんが大事にしている3か条が本の中でも紹介されています。その一つ目が、『僕は絶対に悪くない!』。
メンタルが弱かったから、そのままだと潰れちゃうからどうしようってなった時の対処法が“変換の仕方”だったんですよね。“何事も人のせいにする”という形にしました。例えば学校の先生に怒られました、(先生は)怒ることしかできないんだって思うと、先生のスキルが足りないから仕方ないな、話聞いてあげないといけないなって思うと、一つ自分が心に余裕が持てるじゃないですか。人のせいにするっていう一つ上にいくと、先生が説明するの下手だから、だったら自分で次 怒られないように予習してみようかとか、人のせいにすることによってポジティブに生きられるんですよね。
メンタル管理術の二つ目が、『損だけは絶対にしたくない!』。その心持ちは、SNSでの誹謗(ひぼう)中傷に対しても役立てているといいます。
「絶対得してやる」って気持ちが強いから、全部受け止めちゃってると、これは多分ただの損で終わっちゃうと思ったから、僕がとった行動が、来たコメントを読める範囲で全部読みました。“日本からいなくなってください”って来てたら、“渡航費ないんでできないですね”とか、自分なりに読んで一つ一つ心の中で反応してたんですよ。いろいろ見ていくうちに、その人たちは文句言っているけど、僕に対して興味を持ってくれている人だと思ったから。悪い意味もいい意味も表裏一体だから、とりあえず続けてみようと思ったんです。
■“比べられないもの”を自信に変える
3か条の最後は、『努力は絶対にしない!』。一見、怠惰な心持ちに思えるこの法則にも、クロちゃんなりの思いが込められているといいます。
僕、かけっこ速いから自信あるよって言っても、今度は県大会とか全国大会とかで落ちていくじゃないですか。その時に挫折するじゃないですか。そうなると、僕は自分のメンタルがもたないと思ったんで、(人に)比べられないものを自分の自信に変えようと思って。“何くそ!”と思って、“だったらもっと足速くなってやろう”とか思えればいいけど、そうじゃなくてそこで自信をなくしてグレちゃってとか、やる気なくしてってなるくらいだったら、僕は比べられない方がいいと思う。(人に対しての)優しさだったら、僕は誰にも負けないっていうので、そこで挫折することがなくなりましたね。
■“人のせいにしてポジティブに” クロちゃんが伝えたい思い
ストレス社会の中でも独自の方法でメンタルを保ち、自分を貫いているクロちゃん。最後に、メンタルが弱っている人へ伝えたいメッセージを聞きました。
——メンタルが弱ってる方や、SNSのとの付き合い方に悩んでる方に向けて伝えたいことはありますか?
僕はこの本の中で一番言いたいのは、僕が実際誰よりも心が強くなかった。弱かったからこそ、そういう対処法を自分で身につけられたから、誰しもできると思うんですよね。ストレス社会なので、“悩むよりも、これ読んだら肩ひじ張らなくて生きていけるんだよ”っていうのが詰まってると思いますから、人のせいにしてポジティブに生きていきましょう。