NewJeansは、MINJI、HANNI、DANIELLE、HAERIN、HYEINの5人からなるグループ。メンバー全員、2000年代生まれですが、時代を問わず、老若男女から愛されてきた“ジーンズ”のように、『この時代のアイコンとして、毎日つい手に取ってしまう、いつ穿（は）いても飽きない“New Jeans”になる』という抱負がグループ名に込められています。
2022年8月に、1st EP『New Jeans』の音源が公開。その後CDとして発売されると、韓国の音楽サブスクリプションサービスにて、ガールズグループのデビュー曲で初の1位を獲得しました。また韓国では、2022年の音楽賞で、新人賞5冠を達成し、韓国国内ではすでに人気のアーティストとなっています。
■日本、アメリカ…海外からの注目も
現時点では、アメリカ現地でのプロモーション活動をしていないNewJeans。それにも関わらず、2023年1月に発表された1stシングル『OMG』が、デビューからわずか6か月で米ビルボードHot100にチャートインしました。さらに同グローバルチャートでは、楽曲『Ditto』と、『OMG』が8位と10位にランクイン。米ローリング・ストーン紙や、ニューヨーク・タイムズ紙でも、2022年に“今年のアルバム”、“今年の楽曲”として取り上げられ注目を集めています。
日本のApple Musicランキングでも、2022年12月19日週に『Ditto』が、AdoやOfficial髭男dismを抜いて初登場４位にランクイン。直近の週間ランキング（2023年2月20日週）も、リリースされてから連続でTOP5にランクインしています。
■NewJeans 世界的ヒットのワケ① “懐かしい”音楽性
NewJeansをプロデュースするのは、『ADOR』の代表、ミン・ヒジンプロデューサーです。ヒジンさんはNewJeansのアルバム、音楽、振り付け、ミュージックビデオなどデビュー過程のすべての陣頭指揮をとり、2月28日には、音楽産業に大きな影響を及ぼした女性アーティスト、クリエイター、プロデューサー、経営陣などに贈られる『Billboard Women in Music』に世界で最も影響力のある女性として選出されました。
そんなヒジンさんが手がけるNewJeansの楽曲には大きな特徴が。例えば、メンバーのMINJIさんが作詞に参加した『Ditto』は、ボルチモア・クラブダンスという音楽ジャンルを、NewJeansならではの感性で再解釈して制作されたのですが、1990年代～2000年前半ごろに日本でも流行したR&Bのような雰囲気の曲調だと感じる人が多いようです。また「90年代感があって、ガルクラ（ガールクラッシュ）感がないのが良い」や、「見てるとSPEEDを思い出す」、「アラサー、アラフォーにはエモい」、「懐かしい平成のにおいを感じたい人におすすめ」などの声があがっていて、90年代がバイブルとなっている世代も魅力を感じているようです。
■NewJeans 世界的ヒットのワケ② MVに登場するノスタルジックな演出
また、メンバーが着る衣装やMVなど、ビジュアルにも仕掛けが。
楽曲『Attention』や『Hype Boy』、『OMG』での衣装は、キラキラした衣装ではなく、だぼっとしたジーンズや、ぴったりとしたTシャツ、カラフルなトップスなどを着用。
2000年代に流行したアイテムを、今流に着こなす“Year2000”を略した『Y2K』ファッションとなっています。
SNSには「等身大のかわいさ」や、「ノスタルジックを感じる」、「今時の10代らしさが出ている」などの声が集まっています。
さらに、『Ditto』のMV内には、VHSの映像をブラウン管テレビで見るというシーンや、折りたたみのガラパゴス携帯が鳴るシーンが登場。
MVの画面サイズも、アナログテレビなどで使われていた4:3のアスペクト比になっているシーンがあり、90年代を彷彿とさせる要素が詰め込まれています。
■特徴的なNewJeansのホームページ
韓国でのNewJeansのホームページも特徴的で、スマートフォンが普及した頃の画面に似たデザイン仕様となっています。ファンからは「“ガラケー時代”の待ち受けみたいでかわいい」との声も。NewJeansのコンテンツには、老若男女、どの国の人からも愛される懐かしい要素が詰め込まれたことで、幅広い人々に話題を呼んでいます。
