『大ピンチずかん』作者 “子どもに読ませたい”で作らない 『絵本屋さん大賞』シリーズ連続受賞
■子どもが「どういう本を欲しているか」 シリーズが連続受賞
受賞に際して鈴木さんは「続編ってやっぱり1位に選んでいただけないものだと思ってたんですけど、“これでしょ”って推していただけたのが伝わってきた。うれしいです」と喜びをコメント。
日常の“大ピンチ”を題材にした理由について「ピンチだと思って、“わー”って萎縮してしまいがちだけど、そこで人の本性というか人となりがすごく出てきて非常にキュートな瞬間が生まれる時だと思う。そういうものを見つめて、“大ピンチだけどいいじゃん”って言えたり、それを正面から見つめて、前に転がしていく推進力に変えていけたらこんな幸せなことはない。生きていくのも楽になるんじゃないか」と思いを明かしました。
また絵本作家として意識していることを聞かれると「読む人がどういうシーンで使う(読む)かっていうのを想像しながら作る。子どもたちがどういうときに読むのか、どういう本を欲しているのかっていうのを大人がちゃんと想像して、こういう本を読ませたいとかじゃない」と読者(子ども)の立場に立って創作していると話しました。
■『第17回MOE絵本屋さん大賞2024』受賞作品
1位 『大ピンチずかん2』(鈴木のりたけ/作 小学館)
2位 『わすれていいから』(大森裕子/作 KADOKAWA)
3位 『シカしかいない』(キューライス/作 白泉社)
4位 『いちごりら』(麻生かづこ/作 かねこまき/絵 ポプラ社)
5位 『ちょっぴりながもち するそうです』(ヨシタケシンスケ/作 白泉社)
6位 『トドにおとどけ』(大塚健太/作 かのうかりん/絵 パイ インターナショナル)
7位 『火の鳥 いのちの物語』(手塚治虫/原作 鈴木まもる/文・絵 金の星社)
8位 『おすしが あるひ たびにでた』(田中達也/作 白泉社)
9位 『パンダのおさじと ふりかけパンダ』(柴田ケイコ/作 ポプラ社)
10位(同時受賞)『そそそそ』(たなかひかる/作 ポプラ社)
10位(同時受賞)『くまたのびっくりだいさくせん』(柴田ケイコ/作 白泉社)