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話題の吉住 ネガティブでも芸人続けるワケ

2021年3月1日 14:10
話題の吉住 ネガティブでも芸人続けるワケ

去年12月、女性芸人No.1を決める『THE W』で優勝し、いま話題のピン芸人・吉住さん(31)にnews zeroがインタビュー。放送でお届けできなかったエピソードも含め、お伝えします。

これまで仕事数は月に数本程度でしたが、『THE W』優勝を機に急増し、12月だけで49本に!さらに、ひとり芸日本一を決める『R-1グランプリ』でも決勝進出を決めるなど、わずか3か月で一躍時の人となった吉住さん。


Q:激動の3か月だったのではないでしょうか?現状をどう捉えていらっしゃいますか?

吉住:1年前はぐうたらしてました。これぐらいの時期に自粛が始まって、人生これからどうなるんだろうなって思いながらシンデレラストーリーみたいな映画を見て、こんなの映画でしか起きないからなって思いながら見ていたんですけど、多分端から見たら私がいまそんな感じなんだろうな。1年前では想像していなかったことが起こっているなって感じではあります。


■吉住さんのコントの魅力

「THE W」決勝で披露した、野球の女性審判が彼氏とのデートに遅刻してしまう「女審判」など、独創的な設定とインパクトの強いキャラクターのコントが彼女の魅力です。


Q:独創的な世界観はどのようにしてつくりだしているのでしょうか?

吉住:私あまり人間観察みたいなのをしなくて、いままで生きてきてドラマとかアニメとか見て自分の中に蓄積されたものから出しているっていうのが多いと思います。


これまで一度も彼氏ができたことがないという吉住さんがつくり出したのは、段ボールを彼氏だと思い込んで過ごす女性のコント『たっちゃん』

吉住:29歳くらいの頃にプライベートも汚い服しか着ないし、料理も全然しないし部屋も汚いっていう状況で、このままじゃだめだ!人間として終わるぞ!っていう危機感を感じまして、彼氏がいると思って生活を始めたんですね。“今日は彼氏が来るからちょっと手の込んだ料理をつくってあげよう”とか“彼氏と出かけるからかわいい洋服を選ぼう”とか。『たっちゃん』をつくった時はプライベートでそんなことするわけないじゃんって思ってつくったんですけど、意外とやっぱり自分の中でそういう部分があったんだなってそこで気づきました。


Q:ネタを見た方からはどんな反応がありますか?

吉住:『たっちゃん』のネタを見た方が「私もこれやっています」とか意外とそういう声をいただいて、「私だけじゃないんだって自分を肯定できました」みたいな声をいただいた時にうれしかったです。別に代表するつもりじゃないですけど、こういう幸せがあってもいいじゃんっていうのをみんなに見せつけていけたらいいなと思います。


■ネガティブでもお笑い芸人を続けるワケ

優勝直後にコメントを求められた時も「こんな明るいところにいられる人間じゃないんです」とコメントするほどネガティブ思考だという吉住さん。


Q:どうして芸人の道を志したのでしょうか?

吉住:テレビで流れてきた東京03さんのコントがすごくおもしろくて、いままで趣味とかあまりなかったんですけど、私はコントが好きかもしれないと思って。


大学卒業を機に養成所に入学。そこである出来事が…

吉住:普通の見た目の人間なので「なんで養成所に入ってきたの?」「なんでお笑いやろうと思ったの?」って養成所の同期に言われていて、なんか一個見返してやりたいじゃないですけど、初めて養成所でネタ見せした時に思いっきりやってみたんですよ。そしたらちょっと周りの見る目が変わったというか“こんなことできるんだこの子”っていう感じになって、コントだったらもしかしたら見返せるかもしれないっていうのがありました。芸人さんって不安定な職業ですし、芸人になるという選択をしたら人生が終わるかもしれないっていう恐怖と闘いながらも、それでもやっぱりコントがしたかった。

■芸歴6年目でのブレイク。今後については…

吉住:圧倒的にピンの女性芸人としてぶち抜きたいといいますか、ネタをまずおもしろいと思ってもらいたい。こんな人間でもちょっと日の目を見ることができたから、私もできるんじゃないかって、一歩誰かの踏み出すきっかけになったらいいかなって思います。