“ハンサム” は男性だけのものじゃない 国際女性デーに女優だけの『ハンサムライブ』開催
■『ハンサムライブ』なんで女性版はないんだろう
――「国際女性デー」に “ハンサム” と銘打ったライブをやると聞いた時はどう感じましたか?
三吉彩花さん(以下、三吉)「私は、男性の『ハンサムライブ』が好きで毎回見ていたのですが、『なぜ女性版はないんだろう?』とずっと思っていました。事務所の方に『女性はないんですか? 女性もやりたいです!』と言っていたら、まさかのこんなに早いタイミングで実現できることになりました。 様々なジャンルのいろんな魅力を持った女性たちがギュっとその日に集まるので、いろんなことを発信していける場になるんじゃないかなと思って、決まった時はすごくうれしかったです」
柚希礼音さん(以下、柚希)「若手(男性)俳優さんのハンサムライブが有名だったので、それを女性でするということは、すごいことだけどちょっとドキドキです。国際女性デーに開催することにはすごく意味があると思っています。“ハンサム” ってこれまでは男性のための言葉だったと思うのですが、女性にもほめ言葉として使われるようになりました。見た目がカッコいいだけではない、中身の芯がある女性たちが集まった素敵なライブになるんじゃないかなと思って、参加させていただこうと思いました。」
■自分を愛し、自立し、芯のある人……それが “ハンサム”
――「 “ハンサム” の概念は男性だけにあらず」というコンセプトのライブですが、お二人の考える “ハンサム” とは。
柚希「宝塚時代は、ハンサムを追求しましたし、周りにもいろんな種類のハンサムがいました。そして退団してからもハンサムって何だろうと考えます。今は、自分をわかっていて、愛していて、自立していて、芯のある人がハンサムだなと思います。カッコいいからハンサムなわけではなく、かわいくてもハンサムだなって思う女性もいますし、今回のライブはとにかくいろいろな意味での “ハンサム” が詰まっているなと、今稽古をしていて思います」
三吉「女性の中のハンサム像というと、自分の意見をしっかり発信していくとか、悩んだ時に自分の軸をぶらさないとかですかね。そういったことって、私自身もやっとここ2~3年ぐらいで自分のスタイルを確立できてきたなっていう実感があって。自立した、自分自身に生き生きとしている女性がハンサムだなって思います」
■柚希の行動に思わず……「心臓ずきゅーーん」
――稽古で柚希さんが元宝塚トップスターとしてのテクニックを三吉さんに伝授する場面もあったようですが、お互いの印象は?
柚希「(三吉さんの)見た目がめっちゃカッコいいのに、何かあったら顔が赤くなるところがめっちゃかわいいと思っていて、そのギャップに参ってます。ギャップが逆にハンサムだなというか、魅力だと思います」
三吉「(柚希さんは)ハンサムでしかないですよ。どこを切り取ってもハンサムで。でも…… 一瞬、かわいいって思った瞬間があって。決めポーズのタイミングを合わせるために、振り付け師さんがかけ声を言ってくれと柚希さんにお願いしたことがあったんですけど、その時に『私 そんなの言えない! 恥ずかしくて!』っておっしゃっていて、その瞬間に『今のめっちゃかわいいんですけど!』みたいな(笑)」
柚希「宝塚の男役がやる『フゥ!』っていうかけ声があるんですけど、それをやれと言われて、(退団後の今は)男っぽくカッコよく踊るのさえもちょっとドキドキするのに、かけ声は恥ずかしいなって。音楽があるのでお客様に聞こえるわけでもないんですが、『フゥ!』は男役としては精神がいるものだったからちょっと照れました(笑)」
三吉「私たちはそれで心臓ずきゅーーん、ってきました(笑)」
■3月8日「国際女性デー」を大切な特別な日に
――当日はオンライン生配信も。観客にどんなことを感じてほしいですか?
柚希「国際女性デーは、私も詳しく知りませんでしたし、まだまだ全ての人に知られている日ではないので、この『女性の日』を大切な特別な日にすることに意味があると思っています。見てくださった方、見なくても気になってくださった方が『女性の日』というのがあって、“ハンサム” な女性たちが舞台で、大切な何かをお届けしたいと、一生懸命稽古していますので、何か受け取っていただいたり、女性として生まれて明日からも輝こうと思っていただけたりしたら幸せだなと思います」
三吉「男性のハンサムライブを見ていた方々からも『女性のハンサムライブすごくうれしいです』とたくさんの温かい言葉をいただいているので、皆さんにパワーと、同じ女性として感じていただける何かをお届けできたらなって思っています。国際女性デーということで、今回私たちも公式のグッズにミモザの花のデザインを載せた取り組みもしています。このイベントを通して、3月8日は『国際女性デー』だと知っていただくだけでも大きいことだと思いますし、来年も再来年も発信していける場があったらいいなと思っています」
◆今回、構成・演出を担当した小林香さんは「国際女性デー」に開催することについて、「女性たちが自分もハンサムであり、パワフルであるということに気づいて、それを声に出して言えるようになってきた時代の流れを感じている」と話します。演出についても男性のようなカッコよさだけじゃなく、女性がもともと持っている素晴らしさを出すことを心がけ、女性をエンパワーメントする演出を取り入れたということです。
「AMUSE PRESENTS SUPER HANDSOME W LIVE」は3月8日、Bunkamuraオーチャードホールで開催されます。