尾上菊之助 人気ゲームの歌舞伎化に挑戦 「古典芸能にあまり触れたことがない方にも」
歌舞伎俳優の尾上菊之助さん(45)が、4日から開幕する『新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX』の初日前会見に、中村獅童さん(50)、尾上松也さん(38)たちと出席。菊之助さんが、ゲームを題材とした新作歌舞伎作りへの思いを語りました。
今作は、世界的な人気を誇るゲーム『ファイナルファンタジーX』が原作。ゲームプレイ時間が90時間を超える程の大ファンという菊之助さんが新作歌舞伎化を直談判して実現。菊之助さん自ら企画、演出、主演まで担当しました。
菊之助さんは、「古典芸能にあまり触れたことがない方にもぜひ、この劇場に足を運んでいただきたくて。やはり言葉というものが古典歌舞伎をご覧になったときに、一度では聞き取れないなって思ってらっしゃる方もたくさんいらっしゃると思いますので、そういう意味でも台本脚本につきましては原作を尊重しつつ、(脚本の)八津弘幸先生と相談して、現代語といいますか、一度で聞き取っていただけるような言葉選びをなるべくさせていただきました」と歌舞伎初心者でも楽しめるような作品作りを心がけたと明かしました。
■菊之助さん 「皆さんのポーションをいただいて」元気もらった
また、今回の出演者を“ゲームのパーティーに例えるならどうなるか”と聞かれた菊之助さんは、「(伝説の剣士・アーロン役の)獅童のお兄さんは、セリフの中でも『あきらめずに自分の道を進んでみろ』っていう一節もあるんですけど、いざこの劇場で思い描いていたものを具現化するにあたって、やっぱり困難なこともたくさんありました。でも、それを支えてくださり、かつ、『こうした方がいいんじゃないのか?』って、本当に(獅童さんが演じる)アーロン的なアドバイス。獅童のお兄さんがことあるごとに言葉を掛けてくださって、励ましてくださってます」と獅童さんが大きな支えになったことを明かしました。
続けて菊之助さんは「獅童のお兄さんだけでなく、こう並んでいる皆様方も本当に力を貸してくださって、誰がということではなくて、皆さんの“ポーション”をいただいて元気をいただいて前に進んで参りました」と、作中にも登場する回復アイテムにかけて感謝を述べました。