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福島2号機で冷却装置復活に向けた作業開始

2011年3月20日 12:18
福島2号機で冷却装置復活に向けた作業開始

 深刻な状況が続いている福島第一原子力発電所で20日、2号機で計測機器や中央制御室を機能させることや冷却装置を復活させるための作業が始まった。

 福島第一原発では19日、1号機と2号機への電源を復旧するために外部からケーブルを引く作業が完了した。「東京電力」によると、2号機で作業が始まっていて、実際に電気を通す前に、機器類に破損がないかの確認や弱い電流を流すテストが行われる。外部電源を通すことで計測機器や中央制御室を機能させた後、冷却装置を復活させたい考え。成功すれば、燃料棒が露出して危険な状態になっている原子炉の圧力容器の内部や、使用済み燃料プールを冷やすことができ、状況が大きく改善される。

 一方、東京消防庁による放水作業が終わった後、20日午前3時40分に計測した施設内部の放射線量は2758マイクロシーベルトで、値は下がったという。東京電力は、放水によって放射線量が下がり、現場で作業がしやすくなる一定の効果が出ているとみている。