関東地方など１都９県の知事らは２８日、「東京電力」の西沢俊夫社長に対し、４月１日からの企業向け電気料金の値上げを中止するよう求めた。

　東京電力は、火力燃料の負担増加などを理由に、４月１日から企業向け電気料金を値上げする方針。関東地方知事会は２８日、西沢社長らに値上げの中止を求めた。

　西沢社長は、山梨・横内正明県知事からの「関東地方の企業の競争条件が落ちる。（値上げは）決して容認できない」との求めに対し、「火力燃料費が大幅な増加となっている。今後とも説明していくのでご理解を賜ればと」と述べ、値上げへの理解を求めた。

　しかし、知事らは、値上げの前に徹底した合理化を進めるべきだと抗議した。埼玉・上田清司県知事は「消費者には東京電力の（値上げ）要求を一生懸命つきつけながら、自分たちのリストラに関しては２４年度からと言っている。なぜ、２３年度中に（リストラを）やらないんですか」と述べた。

　知事会側は、多くの点で納得のいく答えが得られなかったとして、引き続き説明を求めていく考え。