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黒田新総裁で日銀は変わったのか 記者解説

2013年4月4日 19:15
黒田新総裁で日銀は変わったのか 記者解説

 日本銀行は4日、黒田新総裁の下で初めてとなる金融政策決定会合で、購入する長期国債の枠を拡大することを決めた。安倍首相も黒田総裁も述べていた日銀の政策転換はできたのか、経済部・鳥羽博剛記者が解説する。

 市場では、今回の会合について様々な臆測を呼んでいたが、黒田総裁が「必要な措置は全て取った」と述べたように、結果として、ここまで多くの政策変更を同時に行ったということは、これまでの日銀ではあまり考えられなかった。また、市場への伝え方という点でも、前総裁の時にあまり見られなかった「伝わりやすさ」を念頭に置いた説明をしていたという印象。

 一方で、今回の決定により、日銀が国債の購入を増やして歯止めが利かなくなったり、政府の借金の穴埋めになったりするのではとの懸念もある。日銀は今後、これまで以上に市場などの反応を注意して見ていく必要がある。