東芝で２０１５年に発覚した不正会計問題をめぐり、三菱ＵＦＪ信託銀行など複数の信託銀行が、損害賠償を求める訴訟を起こす準備をしていることが分かった。

　三菱ＵＦＪ信託銀行は、東芝が有価証券報告書にうその記載をして株価が急落したことで運用していた資産が目減りしたとして、損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こす方針。請求額は約１０億円に上るとみられ、３月末の提訴に向けて準備を進めている。この他、複数の信託銀行も同様の訴訟を検討しており、請求総額はさらに膨らむ見込み。

　東芝に対してはすでに大口の年金を運用しているＧＰＩＦ（＝年金積立金管理運用独立行政法人）が信託銀行を通じて約１３０億円の賠償を請求していて、多額の賠償が認められれば東芝の再建に影響を与えそうだ。