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東芝、業績見通し発表 9500億円の赤字

2017年5月15日 15:01
東芝、業績見通し発表 9500億円の赤字

 東芝は15日、昨年度の最終損益を9500億円の赤字と見込む業績の見通しを発表した。会計をチェックする監査法人からはいまだ決算の承認を得られない異例の発表となった。

 日本テレビは東芝の綱川社長が従業員にあてたメッセージを入手した。この中で綱川社長は「厳しい事業環境の中で従業員の皆さんの頑張りに心から感謝します」と述べている。

 東芝は15日、2016年度の業績を9500億円の最終赤字とする見通しを公表した。会計をチェックする監査法人とは意見が対立していて承認を得られず、正式な決算発表は見送った。

 一方、東芝が資金を得るための苦渋の選択として決断した虎の子の半導体事業の売却も困難に直面している。

 三重・四日市市の半導体工場を共同運営するウエスタンデジタル社は、東芝が合意なしに半導体を売却しないよう14日、国際調停機関に半導体売却の差し止めを申し立てた。東芝もウエスタンデジタル社が半導体売却を妨害しているとして四日市の工場のデータへのアクセスを16日から遮断する予定。

 東芝は、決算の発表も半導体売却も障害が立ちはだかる厳しい状況になっている。