×

「空飛ぶ車」日本が主導権を握るためには?

2018年8月31日 14:17
「空飛ぶ車」日本が主導権を握るためには?
世の中で議論を呼んでいる話題について、意見を聞く「opinions」。今回の話題は「空飛ぶ車 実現へ!?」。「空飛ぶ車」は、ドローンに人が乗るようなイメージの乗り物で政府は2020年代の実用化を目指している。

29日、官民による初めての会合が開かれ、山間部での移動やタクシー代わりに使う構想などが発表された。――日本テレビ経済部の石川真史記者に聞いた。


――そもそも空飛ぶ車とはどういうものでしょうか。

経済産業省が大きく3つの定義をしていまして、「電動」「全自動の運転」「垂直に離着陸する」というものなんです。つまりモーターで動いて、パイロットがいない、そして垂直離着陸なので飛行場のような大きな施設もいらないということで、経済産業省では、将来的にはタクシーと同じような値段で乗れる可能性があるといっているんです。


――まだまだ夢の乗り物という感じがしますけども、実現するんでしょうか。フリップをお願いいたします。

空飛ぶ車は、世界で開発競争が厳しくなっているんですが、それを日本で勝ち抜くためのポイントです。「技術×資金×規制緩和 オールジャパンで」と書きました。

「技術」については映像がありますが、トヨタなどが技術や資金を協力しているカーティベーターが作った試作機です。プロペラがついて水平に浮いていますが、これはまだ人が乗れるような段階にはなっていません。それでも飛ぶにはモーターやバッテリー、制御など高い技術が必要ですので、大企業が集まって、技術を集める必要があるんです。

それから「資金」です。このように高い技術や人材が必要なので、1機を開発するのに数百億円かかるといわれているんです。ですからその資金をどう集めるかというのが課題です。

そして「規制緩和」です。これは日本、世界でもそうなんですが、飛行機が空を飛ぶためには、どこを飛んでいいとか、例えば何メートルの高さより上を飛ばなければいけないという厳しい規則があるんですね。それから、人の頭の上を飛んだり、人を乗せるものですので、飛ぶモノに対しての安全基準だったり、細かい規則があります。こうした規則を従来にないかたちで入ってくる、この「空飛ぶ車」にどう適用するのか、海外ではこういった規制を緩めるという動きも出ています。


――課題が山積している印象ですが、解決の展望はありますか。

そこで「オールジャパン」ということなんですが、「技術」を持つ企業が集まって、政府は「規制緩和」をすることで、例えば将来この空飛ぶ車というのは、もうかる産業になりますよと。もうかると言えばお金が集まりますので「資金」が集まると。こういった工夫が必要になるかと思います。


■石川真史プロフィル
日本テレビ経済部記者。政治部では小泉政権の郵政民営化などを取材、ロンドン支局長時代にはヨーロッパで相次いだテロを現地から伝えた。現在は経済部で、経済産業省など政府の政策の取材にあたっている。


【the SOCIAL opinionsより】
24時間ライブ配信中
日テレNEWS24 24時間ライブ配信中
logo

24時間ライブ配信中