キャベツの価格は下がるのか? カギ握る「春キャベツ」“最強最長”寒波の影響は……
キャベツの価格は1玉1000円を超える時もありましたが、ようやく落ち着きつつあります。ただ、最強寒波が影響するおそれもあります。キャベツの一大産地、神奈川県の三浦半島を取材しました。
◇
「もつ鍋」は新鮮なモツが“主役”ですが、その上に豪快にのせていくのがキャベツです。主役が見えなくなるほどの“キャベツドーム”で覆い、火が通るとしんなり。キャベツが主役級の存在感、「もつ鍋」の完成です。
博多もつ鍋・がんこ 綾野恒美店長
「これ(キャベツ)がないと商売になりませんから。(客が)『高いのにキャベツこんなにいっぱい入れてくれてる』。冗談で『半分削りましょうか』というと『削らないで』って」
一時、1玉1000円を超えたキャベツですが、いまは仕入れ値は半額のおよそ500円。
博多もつ鍋・がんこ 綾野恒美店長
「でも安心はできませんよ。また上がるかもしれない」
今年に入ってからの卸売価格は、1月5日がピークで平年のおよそ3.9倍。そこから徐々に下がり、2月3日時点では2.3倍ほど。いまだ高値が続いていますが、価格が下がってきたワケは?
◇
キャベツの一大産地、神奈川県の三浦半島では、冬キャベツの収穫が最盛期を迎えていました。
キャベツ農家 原田将幸さん
「ここに来て玉が育ってきているので、安定して出せています」
では、今後の価格は上がるのか? それとも下がるのか? カギを握るのが3月頃から収穫が始まる「春キャベツ」です。春キャベツ畑では…
JAよこすか葉山・経済部販売課 滝口博士さん
「ソフトボールくらい。まだ形になってないでしょ」
4月の収穫期に向け順調に育っていますが、気がかりなのは“数年に一度レベル”の最強・最長寒波の影響です。
JAよこすか葉山・経済部販売課 滝口博士さん
「すぐにまた“寒波”が来るじゃないですか。それが結構厳しいです。凍りやすいです」
春キャベツは寒さに弱い品種のため、寒波が長引くとキャベツが何日にもわたり凍っては解けてを繰り返し、最悪の場合、腐ってしまうといいます。
JAよこすか葉山・経済部販売課 滝口博士さん
「対策のしようがないですね。非常に対策が難しいです」
◇
4日が“野菜の特売日”という神奈川県横浜市のスーパーでは、タマネギやトマトなどさまざまな野菜が117円均一で売られていますが、キャベツの価格は小ぶりのSサイズで322円。
スーパーセルシオ和田町店・青果部チーフ 池川啓一さん
「特売するほどでもない。例年だったら98円」
特売品のラインナップに加えるには、まだ“お高め”。
買い物客が気になるのは“特売コーナー”です。どれを選んでも5品で519円なので…
記者
「100円ショップのように、(かごに)どんどん入れてますね」
ナスを探していた女性は特売品の117円の白ナスをゲット。あれこれ10点買って2200円ほどに収めていました。
◇
天候などで価格が上下する野菜類。その時々で、お得なものを賢く買いたいものです。