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おでん“脇役”「こんにゃく」輸出額が激増! アメリカでは主役級? マグロやサーモンに“変身”

2023年10月20日 21:20
おでん“脇役”「こんにゃく」輸出額が激増! アメリカでは主役級? マグロやサーモンに“変身”

間もなくおでんシーズンが到来。脇役感のある「こんにゃく」が実はいま、海外で人気となっているのです。群馬県のこんにゃくメーカーや、アメリカのレストランなどを取材しました。

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夕暮れ時、東京・杉並区のおでん種の専門店「蒲重かまぼこ店」では、大根や卵、もち巾着などが飛ぶように売れていく中、お客さんに忘れられていたのが「こんにゃく」です。

――こんにゃくとか、いかがですか?

お客さん(50代)
「あっ!いいですね」

――きょうは買われていないですけど…

お客さん(50代)
「忘れました…」

別のお客さん(40代男性)
「ちくわぶ目当てで」

――こんにゃくは?

別のお客さん(40代男性)
「こんにゃくはあんまり…得意じゃない。味がしない感じなので」

この日も“脇役”のこんにゃく。

   ◇

ところが、こんにゃくを製造している群馬・富岡市の企業では、驚きの展開が。

ツトム食品 土屋和巳専務取締役
「こちらすべてロサンゼルス行きの商品になります」

輸出額が急増しているというのです。農林水産省によると、群馬県のこんにゃく加工品の輸出額が、2012年は約7800万円だったのに対し2022年は約4億2200万円と、10年間で5倍となっているのです。

ツトム食品 土屋和巳専務取締役
「健康志向が第一の理由になっていると思う」

海外のヘルシー志向の高まりに加え、円安の影響もあり、輸出額が増えているというのです。

ツトム食品 土屋和巳専務取締役
「私たちも(海外の人が)どういうふうに食べているんだろうというのは、すごく不思議」

   ◇

そこで、アメリカ・ロサンゼルスのスーパーに行ってみました。すると、アメリカでは「コンジャック」と呼ばれていました。

さらに、メニューの半分にこんにゃくを使っているというレストランも。どのように調理しているのか見せてもらうと…まるでマグロ? サーモン? そして、おすしのように握り始めました。このネタはすべて、こんにゃくなのです。

実はこの店、動物性の材料を一切使わない「ヴィーガン料理」の専門店。一見、サーモンに見えるこんにゃくのおすしを、記者が試食しました。

記者
「こんにゃくと言われないと、わからないですね」

以前は豆腐を使っていましたが、豆腐の香りが少し残ることや食感などを考え、最近はこんにゃくを使用したといいます。

味の感想を聞いてみると…

お客さん
「こんにゃくって何だっけ? 知らないけど好き。エビの部分は本当にエビみたいで、しっとりしていて味わい深い」

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群馬県の企業は、さらに海外向けの新しい商品を開発しているということです。