“平成レトロ”が令和にブーム…魅力は? 画質粗い“デジカメ”に「エモい」 憧れブランドの復刻版も
「平成」に流行したモノが、いま、若い世代に“レトロ”だとして人気のようです。「平成」といえば、ついこの間のような気がしますが…若者たちは、どこに魅力を感じているのでしょうか?
東京・千代田区の「中古カメラ」の専門店で、若者が試し撮りをしていたのは…どこか懐かしさを感じる、“デジタルカメラ”です。
看護師(24)
「昔のデジカメです。2006年(のカメラ)」
──デジカメ触ったことある?
看護師(24)
「あんまりないかも。まだ使いこなせるか、不安かもしれないです」
この、令和の時代に、なぜか、あえて“平成”に販売された商品を選ぶ若者が、いま、増えているといいます。
看護師(24)
「“エモい”ですね。画質が粗いのが、逆にいい」
2ndBASE 三村祐太店長(33)
「私も、年代としては(デジカメを)使っていた年代なので、急な値段高騰と人気のすごさに、ちょっと困惑しております」
この店では、平成10年代を中心とした古いデジカメが、去年の夏頃から若者を中心に売れ始め、最近は1週間で30台近く売れることも。
ブーム前は1000円程度の販売価格だったものが、今では2万円近くにまで高騰しているのです。
2ndBASE 三村祐太店長(33)
「今のカメラにないような、ちょっと“平成レトロ”なデザインですとか、写りの粗さみたいなところで、人気になっているかなと」
ほんのちょっと前だったような「平成」が、若者にとっては、もう“レトロ”。
実際に、街でも…。
高校生2年生
「2000年とかに、はやったやつ。学校の中でも“つけていたほうがかわいい”みたいな風潮があるから…つけよう、みたいな」
“平成の女子高校生”にはやった、ストラップじゃらじゃらのカバンが…“令和のJK”に、人気が再燃。
高校生2年生
「平成かな?」
「平成って、言っちゃっていいのかな。いっぱいつけているほうが、かわいいかなと思って」
こちらは、平成初期にはやっていたブランド「ラブボート」のバッグ。
「“ラブボ”のバッグです」
持ち歩いていたのは…
「10歳です。(小学)5年生です」
10歳の“平成ギャル”──。
──ポイントは?
“平成ギャル”(10)
「ヒョウ柄とか、つけ爪とか、プルメリアでーす」
「平成ギャルが好きだからです」
「インスタとか、TikTokとか、お母さんから知った」
さらに、平成の小学生たちにとって憧れだった…
専門学生(19)
「メゾピアノ。お母さんが好きで…お母さんが“着させたいから”みたいな」
30代
「メゾピアノ! あと、エンジェルブルーとか」
百貨店などで売られていた、かわいらしいキャラクターを前面に押し出した、子ども服のブランド。
30代
「『買って』と、めっちゃおねだりして、買ってもらっていた」
「おねだりしてね」
「自分では買えないから」
「おじいちゃん、おばあちゃんとかに」
これが、再び大ブームになっているのです。
去年12月、平成当時に人気だったキャラクターを使用した商品を“復刻”して販売すると、店の外にまで、大行列が…。
反響を受け、来月も“復刻版”の商品を販売する予定だといいます。
購入者の中心は…平成を生きた、大人たち──。
ナルミヤ・インターナショナル キャラクタープロデューサー 漆畑祐樹さん
「30歳前後になってくるんですけど、“当時、着ていた方”と、“当時、着られなかった方”ですかね」
洋服だけでなく、ポーチやヘアクリップなど、日常でも使える商品を“復刻”させたことで、当時からのファンや、当時“憧れていたけど手が届かなかった”人たちが購入しているといいます。
専門家によると、大人になって経済的な余裕ができたことも、“平成レトロブーム”をけん引しているということです。