「ほこみち」でにぎわいづくり アーケードのテーブルとイスで気軽に休憩 商品やキッチンカーも 北九州市
北九州市門司区の商店街で12日から、道路をまちの活性化に利用する国の制度を適用した「にぎわいづくり」の取り組みが始まりました。道路の一部をイベントやカフェスペースに活用できるこの制度、その名も「ほこみち」です。
午前11時前、北九州市門司区の栄町銀天街では、商店街活性化の取り組みの準備が行われていました。
■奥村三枝 記者
「きょうから設置されたのはテーブルとイスです。ちょっと休憩したり気軽に飲食したりできるように設けられています。」
銀天街では12日から「歩行者利便増進道路制度」、通称「ほこみち制度」の運用がスタートしました。
これは国が5年前に導入した制度で、道路や歩道の一部を「歩行者の利便増進を図る空間」に指定し、その道路空間は自治体などの道路管理者から柔軟に活用が許可されます。
つまり、道路の一部を利用した「まちのにぎわいづくり」が可能となり、栄町銀天街ではアーケード内の市道280メートルで、店舗の商品を店先に並べたりテーブルやイスを設置したりできるようになりました。
■ファッション「トウコウ」・伊藤淳子さん
「向こうから見た時に(商品が)引っ込んでいたら、『きょう休みかと思いました』と言われたことがありましたので、(道路に商品を)出せることがありがたいです。」
鮮魚店では、土用のうしの日に合わせて計画も。
■活魚白浜・白浜尊誓さん
「(焼き台を)2台並べて、2人で(うなぎを)焼いて、お客さんが買って帰る。安いものではないので、イベントの時にかけてできればいいと思います。」
■訪れた親子
「座りたい。」
「ここに座りたがるみたいで、自分から座っていました。ちょっと休憩したり、パンを買って食べたりしやすくっていいかなと思います。」
栄町銀天街は、人気の観光地「門司港レトロ地区」からおよそ300メートルの近さですが、訪れる観光客が少ないことが課題でした。
■門司港栄町商店街振興組合・島田一輝さん
「今後『ほこみち制度』を活用して、マルシェやフードフェスティバルのような、外からの出店者を招致して、『栄町銀天街は商売になる』と思ってもらい、ぜひこの空き店舗に入ってもらえるきっかけづくりを積極的に展開していきたいと思っています。」
「ほこみち」に指定されるのは、北九州市内では小倉北区の魚町銀天街に次いで2か所目で、栄町銀天街では13日からはキッチンカーも設置される予定です。