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英国総選挙、来月6日に実施

2010年4月7日 9:29

 イギリスのブラウン首相は6日、総選挙を来月6日に行うと発表した。5年ぶりとなる総選挙は「伝統的な二大政党制が終わりを迎える」とさえいわれる異例の結果も予測されている。

 ブラウン首相は6日、バッキンガム宮殿を訪ね、エリザベス女王から下院を解散する了承を得た。官邸に戻ったブラウン首相は「総選挙を5月6日に実施します。我々は景気回復を成し遂げる」と述べ、選挙戦の口火を切った。一方、13年ぶりの政権交代を目指す最大野党である保守党のキャメロン党首は「今回は社会の未来、国の未来を決める、最も重要な選挙となる」と述べた。

 最近の世論調査では、保守党が支持率でリードしているものの、労働党との差は縮まり、「二大政党のいずれも過半数に満たない」という異例の事態が予測されている。そして、今、「時の人」となっているのが自由民主党のクレッグ党首。選挙結果次第では次の首相を決める、まさに「キングメーカーになる」と今までになく注目されている。クレッグ党首は「日本では、イギリスの政治は二大政党だと思われているが、時代は変わった。新たな政治の到来だ」と述べた。

 こうした状況について、ロンドン大学(政治学)のトニー・トラバーズ教授は「二大政党の支持や得票率は縮小した。階級社会や産業構造が変化したからです」と解説する。

 総選挙の最大の争点は、低迷する経済や財政の立て直し。投票は来月6日に行われる。