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G20 財政再建と経済成長の両立が焦点

2010年6月27日 12:18

 G20(=20か国・地域)首脳会議(金融サミット)が26日、カナダ・トロントで始まった。財政再建と経済成長の両立という困難な課題にどのようなメッセージを発するかが最大の焦点となる。

 G20首脳会議は、歓迎セレモニーで幕を開けた。カナダ訪問が本格的な外交デビューとなる菅首相は、G20首脳会議の前のG8(=主要8か国)首脳会議(サミット)では、日本の成長戦略などについて説明した。菅首相は、G20首脳会議でも日本の財政再建と経済成長、社会保障の充実を両立させる「第三の道」について説明する考え。

 26日には米韓首脳会談が行われ、有事における作戦統制権の韓国軍への移管を12年から15年まで延期することで合意した。これは、韓国の哨戒艦沈没事件を受けて北朝鮮への抑止力が低下することを懸念した韓国が、アメリカに延期を要請したもの。

 一方、G20首脳会議の会場周辺では、複数の団体が集まり、デモが行われている。過激なグループが警察車両を燃やすなどした。デモは27日も予定されており、トロントは混乱が予想されている。

 今回のG20首脳会議は、ヨーロッパの財政不安が続く中で各国がいかに協調していくのか、その真価が問われている。