ビキニ環礁、世界遺産に「核の時代の象徴」
ユネスコ(=国連教育・科学・文化機関)は1日、冷戦時代にアメリカが核実験を行った太平洋・マーシャル諸島のビキニ環礁を世界遺産に登録したと発表した。
アメリカは46年から58年にかけ、ビキニ環礁などで核実験を67回実施した。54年3月の水爆実験では、近くで操業していた日本のマグロ漁船「第五福竜丸」の乗組員23人が被ばく、その後「原爆症」と診断された。
ユネスコはビキニ環礁が「核実験の威力を伝える上で極めて重要な証拠」とした上で、「人類が核の時代に入った象徴だ」と決定理由を説明している。ユネスコによると、マーシャル諸島からの世界遺産登録は今回が初めて。