ノーベル化学賞を受賞するアメリカ・パデュー大学の根岸英一特別教授と北海道大学の鈴木章名誉教授が７日、スウェーデンの首都・ストックホルムで、ほかの受賞予定者と共に公式の記者会見に臨んだ。鈴木氏は「新しい物質を作り出せる」と有機化学の魅力を語り、根岸氏も「永遠の楽観主義で夢を追いかけてほしい」などと若者にエールを送った。

　会見前は「少し緊張する」と話していた根岸氏だが、しばらくすると突然カメラを取り出し、壇上から記者席の方を撮り始めた。

　根岸氏「（撮影したのは）パデュー大学の学長さんとか。うちのワイフもいましたし。（Ｑ壇上から奥様の写真を撮ったのですか）そうですね」

　妻・すみれさんは「うちの主人は、やろうと思ったらどこでもＮｏ　ｈｅｓｉｔａｔｉｏｎ（遠慮がない）。あれが根岸英一流だと思っています」と話し、こうした出来事には、もうすっかり慣れているようだ。

　８日はノーベルウイークのハイライトの一つ、受賞理由となった研究内容を発表する記念講演が行われる。