“戦闘休止”合意「4日間」で人質は 解放進むほど…より激しい衝突の可能性も?
人質50人の解放とひき換えに4日間、戦闘を休止するというイスラエルとイスラム組織「ハマス」の合意について、戦闘休止は日本時間23日午後にも始まる見通しだと海外メディアが伝えました。人質の解放は進むのか、合意のポイントなどについて解説します。
■人質の解放進む可能性は高い? ポイントは「4日間」
「イスラエルとハマスが人質の解放とひき換えに少なくとも4日間、戦闘を休止することで合意したということですが、本当にその期間だけでも戦闘を止めて安全に人質を解放することはできるのか、どうか…」
小栗泉・日本テレビ解説委員長
「人質の解放に進む可能性は高そうなんです。ポイントは『4日間』です。中東情勢に詳しい東京大学中東地域研究センターの鈴木啓之・特任准教授によりますと、これまでのイスラエルとハマスの長い衝突の中で、数時間の戦闘休止はあったそうですが、『4日間』というのはかつてない長さだといいます」
「ここに、安全な人質の解放を重要視したという双方の思いが見て取れるというんです。ただ、かつてこうした合意が守られなかったことも多くあったので、慎重にみていく必要はありそうです」
有働キャスター
「人質はどのように解放されるのでしょうか」
小栗委員長
「鈴木教授は、同じ場所で一気に…というのではなく、分散して少しずつ解放していくのではないかと分析していました」
■解放進むほど…より激しい衝突の可能性?
有働キャスター
「戦闘休止のあと、少しは落ち着くんでしょうか」
小栗委員長
「いえ、残念ながら戦闘は再開され、場合によってはさらに激しくなる可能性もあると鈴木先生は話しています」
「というのも、イスラエル側は人質を全員取り戻した上で、“ハマスのせん滅”を目標としている一方で、ハマス側は今後も“交渉材料として人質は必要”だとしています。このため人質の解放が進めば進むほど、ハマスは交渉材料を失い、より激しい衝突にもつれこむ可能性があると指摘しています」
有働キャスター
「これ以上、1人の犠牲も出したくないですが、まずは、最低限“一時休止”の約束が守られるのかどうか、ここをしっかりとみていきたいです」
(11月22日放送『news zero』より)