シリア北西部などで6日からシリア暫定政府の治安部隊と旧アサド政権を支持する武装集団による衝突をめぐって、シリア人権監視団はおよそ340人の市民が殺害されたと報告しました。

イギリスに拠点を置くシリア人権監視団によりますと、シリア北西部のラタキア周辺などでシリア暫定政府の治安部隊と去年12月に崩壊した旧アサド政権を支持する武装集団との間で衝突が起き、あわせて200人以上が死亡したということです。

また、この衝突をめぐり、女性や子どもを含めて殺害された市民は340人にのぼるとしています。

ラタキア周辺にはアサド政権で中心となっていたイスラム教のアラウィ派が多く暮らしているため、人権監視団は集団的な報復がおこなわれたのではないかと指摘しています。

シリアには多くの宗派や民族が暮らしているため、暫定政府は国内の治安維持をめざしていますが、安定にはほど遠い状況です。