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“将来の英国王”が我が町に!異例の子育て

2013年8月2日 14:49
“将来の英国王”が我が町に!異例の子育て

 イギリス王室のウィリアム王子夫妻は、先週誕生した赤ちゃんを連れ、キャサリン妃の実家で過ごしている。“将来のイギリス国王”を母方の実家で育てるという、王室の伝統にとらわれない異例の子育て。地元の歓迎ぶりを取材した。

 赤ちゃんを抱えた幸せそうなウィリアム王子夫妻の姿に人々がざわめく。7月22日、キャサリン妃は“将来の国王”ジョージ王子を無事に出産した。一家は出産後まもなく、ロンドン中心部から約80キロの小さな町・バックルベリーにあるキャサリン妃の実家に入った。地元メディアによると、この家は2012年、キャサリン妃の両親が元々あった実家の近くに購入した。東京ドームの約1.5個分という広大な敷地で、購入費用は7億円以上とも言われている。プールやテニスコート、育児施設も備えているということだ。周辺は高い生け垣に覆われ、その奥に柵も設置。中の様子をうかがい知ることはできないようになっている。出産直前にもウィリアム王子とキャサリン妃はこの家で過ごしていたが、出産後、実家の周辺に変化が起こっていた。門の前には警察官が立っている。一家のプライバシーと安全を確保するため、家の前の道路が8月11日まで駐車禁止となるなど警備が強化されていた。一家の滞在期間は正式には明らかにされていないが、数週間ここに滞在するとも見られている。

 実家の敷地周辺は厳戒態勢だが、“将来の国王”が近所で育てられるとあって、地元では歓迎ムードも広がっている。地元の雑貨店は、ロイヤルベビーにちなんだマグカップを製作。自然豊かな街のシンボルで、実家の紋章にも使われているドングリに王冠をかぶせたデザインだ。雑貨店の店員は「結婚式の時は何も作らなかったけど、要望も多いから、ちょっと作ってみようかなと思って」と語る。

 キャサリン妃の実家から車で約5分の場所には、ウィリアム王子とキャサリン妃が妊娠中に訪れたというパブもある。店での2人の様子をパブの店員はこう語ってくれた。

 「2人は特別扱いを求めない。いつも普通の客として来て料理を頼んでいるよ」

 フィッシュアンドチップスやバーガーなど、イギリスの伝統的な料理をふるまうこのパブ。中でもウィリアム王子夫妻が堪能したというのが、地元産のシカ肉のマスタードソース和えだ。食べてみると、イギリスの田舎らしい味で柔らかくておいしい。

 子育ての場所として一般家庭でもある母方の実家を選んだウィリアム王子夫妻について、地元の人たちはすでに地域の一員になっているとも評している。街ではこんな声が聞こえてきた。

 パブの店員「今度は赤ちゃんと店に寄ってくれて、会えるのが楽しみだ」

 女の子「赤ちゃんはロイヤルファミリーに幸運を運んできてくれると思うわ」

 女性「赤ちゃんを産んだ女性は、母親に近くにいてもらいたいものよ」

 地元の人たちは“将来の国王”が地元で育てられることを静かに喜び、見守っているようだ。こうした自然な環境での子育てを選んだことも、ウィリアム王子夫妻が作る新しい王室の姿といえそうだ。