韓国は、中国に対抗する形で防空識別圏の拡大を決定した。これにより韓国が管轄権を主張する離於島の上空では日中韓、３つの識別圏が重なることになった。

　韓国政府は６日、安保政策調整会議を開き、防空識別圏の拡大を決定した。政府関係者が明らかにしたもので、８日に正式に発表するという。

　韓国が管轄権を主張する海中岩礁・離於島の上空が含まれ、この空域では日本、中国、韓国と３つの識別圏が重なることになる。決定に先立ち、韓国の朴槿恵大統領はアメリカのバイデン副大統領と会談。拡大についてアメリカ側の理解を求め、米韓は今後、緊密に協議を続けることで一致した。

　アメリカは韓国の対応に一定の理解を示した形だが、域内の緊張が高まることを懸念し、積極的な支持を避けたものと見られる。