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日中韓FTA交渉 関税交渉は合意持ち越し

2014年9月5日 22:52

 日本、中国、韓国の3か国によるFTA(=自由貿易協定)の締結に向け、中国・北京で開かれていた5回目の交渉が5日、終了した。焦点となっていた関税交渉の枠組みについては合意に至らず、次回、東京での交渉に持ち越しとなった。

 今回の日中韓FTA交渉は、1日から中国の北京で、これまでの交渉で最も長い5日間にわたって行われた。交渉では、物品貿易や投資、サービス貿易、知的財産権など幅広い分野で議論され、今回新たに、電子商取引、環境、協力(当局間の情報交換)の3つの作業部会を設置することで合意した。

 しかし、焦点となっていた関税の撤廃に向け、どういう形で交渉を行っていくかという枠組みについては、合意に至らなかった。その背景には、関税をなくす品目の割合を多くしたい日本と、自国産業保護のため割合を抑えたい中国との間での立場の違いもあるとみられる。

 日中韓3か国は来年末までの妥結を目指しているが、交渉の難航も予想される。次回の交渉会合は、11月下旬に日本で開く方向で調整しているという。