アメリカ政府は１７日、半世紀以上国交を断絶しているキューバとの国交正常化へ向けた協議を開始すると発表した。できるだけ早く大使館を設置し、外交官を派遣する方針。

　オバマ大統領は１６日、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長と電話会談したという。１９６１年の国交断絶以降、両国の首脳が正式に対話をしたのは初めて。これを受けて、アメリカ政府はキューバとの国交正常化に向けた協議を開始すると発表し、できるだけ早く首都・ハバナに大使館を設置し、外交関係を復活させるという。

　アメリカは社会主義革命を強めるキューバとの国交を１９６１年に断絶。特にブッシュ前政権下では、キューバを「圧政国家」として経済制裁を強めるなど、関係は悪化していた。しかし、オバマ政権は２００９年以降、徐々に関係見直しを進め、去年秋には「対キューバ関係を見直していかねばならない」と表明していた。