中国“成長率目標”低水準に 全人代開幕
5日、中国の国会にあたる全人代(=全国人民代表大会)が開幕し、今年の経済成長率目標は11年ぶりとなる低い水準に引き下げられた。
経済成長率の目標数値は去年の7.5%から0.5ポイント引き下げられ、11年ぶりに低い水準となった。李克強首相は「坂を上り峠を越えるべき重要な段階」との表現を使い、高速成長を遂げていた時代から、安定成長時代に転換する局面を迎えていると説明した。
李克強首相「7%前後の成長率で比較的長期にわたる発展を維持していけば、現代化の実現を支える経済や社会などの基盤がより厚みを増す」
また、大気汚染などの対策にも厳しい姿勢で取り組むと強調し、汚染物質を違法に排出する業者についてしかるべき処罰を行うとした。
成長のスピードを重視していたこれまでの方針から、質と効率性を重視する、新たな局面へ転換を図ろうとする習近平政権。ただ、これまでも打ち出していた国有企業改革はなかなか進んでおらず、3年目の政権運営は改革をどこまで実行できるかが問われる一年となりそうだ。