関係の冷え込みで３年近く開かれていなかった日本、中国、韓国３か国による外相会談がまもなく韓国・ソウルで始まる。現地から有田和生記者が中継。

　約３年ぶりとなる日中韓外相会談がまもなく始まる。３か国による首脳会談の開催に道筋をつけられるかが焦点となっている。

　会談で岸田外相は、韓国の尹炳世外相や中国の王毅外相と防災や、環境、テロ対策などについて話し合う。日本としては、この会談をきっかけに戦後７０年という節目に中国や韓国との関係を改善し、できるだけ早い時期に３か国の首脳会談を実現したい考え。

　これに先だって行われた韓国の尹外相との２国間会談でも、首脳会談の速やかな開催に向け努力していくことで一致した。一方で韓国側は、いわゆる従軍慰安婦問題の解決が必要との姿勢を改めて示した。

　また、中国も歴史認識の問題を取り上げる構えで、首脳会談については「安倍首相が戦後７０年にあたって発表する談話の内容を見極めたい」と慎重な姿勢。

　外務省幹部は「歴史認識を巡る話し合いを避けるつもりはない」と話しているが、３か国の相違点が浮き彫りとなれば、首脳会談を早期に開催することは難しくなりそうだ。