バイデン大統領、少数の富裕層に「危険なほどに権力が集中」
アメリカのバイデン大統領は15日、今月20日の退任を前に国民に向けた最後の演説に臨み、少数の富裕層に「危険なほどに権力が集中している」などと警鐘を鳴らしました。
バイデン大統領
「私が非常に懸念するいくつかの事柄について国民に警告したい。ごく少数の富裕層に権力が集中する危険な状態があり、権力の乱用が放置されれば危険な結果を招くだろう」
演説でバイデン大統領はコロナ禍から経済の再建を成し遂げたとして、雇用を創出したなどと成果を強調した一方、権力が一部の富裕層に集中することで、「民主主義全体を脅かしている」と警告しました。
アメリカメディアは、不動産で富を築いたトランプ氏やトランプ氏に近い実業家のイーロン・マスク氏らを念頭にした発言だと伝えています。
バイデン大統領
「いかなる大統領も、在任中に犯した罪から免責されないことを明確にするため、憲法を改正する必要がある」
トランプ氏が大統領選で勝利したことで、2021年の議会襲撃事件などで起訴されながらも責任があいまいになったことが背景にあるとみられ、バイデン氏は、大統領の権限は「絶対的なものであるべきではない」と訴えました。